東久留米市柳窪にある、国登録有形文化財の「顧想園」の写真集をいただきました。
11月末に出版されたばかりの、美しい写真集です。
武蔵野の景観を残す柳窪の一帯は、私にとって近隣で一番好きな場所です。
その中でも江戸時代に建てられた茅葺の主屋が、そのまま現存する村野家住宅は存在感を放っています。
この5月にはこの表紙の奥に見える離れで催された、口笛世界一の青柳呂武さんのコンサートに行ってきました。
口笛の音色が新緑の庭に染み入るようで、本当にステキなコンサートでした。
12月15日のBS朝日「百年名家」の番組で住宅の内外が紹介されました。
現在の園主、村野美代子さんの案内で蔵の中に村野家ギャラリーがあることも初めて知りました。
5代目当主の故村野啓一郎さんがこの景観を残すために、いかに尽力されたかも分かりました。
総欅づくりの重厚な藥医門には圧倒されます。
手入れが行き届いた庭には、クマガイソウも大切に育てられています。
意匠を凝らした障子が美しい。
欄間は田無神社本殿の彫刻を手がけた江戸期の名工、嶋村俊表の作品だそうです。
雪の日はこのような景色になるのですね。
欅の大木、竹林、茶畑、四季を通してその景観が楽しめ、心安らぐ場所です。
東松友一さんという武蔵野の風景を撮り続けている写真家が17年間、村野家の四季を撮影した写真集です。
監修は子どもの写真でも有名な田沼武能さんです。
個人住宅のため普段は非公開ですが、春秋の公開日には遠方からも見学者が訪れます。
※表紙以外の4枚の写真はスキャンの都合で、左右を少しトリミングしています。
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