大学院を卒業して、今月末にウズベキスタンへ帰国する、ディヨラさんが帰る前に築地に行きたいという。
二重内陸国であるウズベキスタンでは海の魚が食べられない。だから刺身とか寿司をいっぱい食べて帰りたいと。
先月ボッチャで国際交流のイベントが終わり、オリ・パラ市民プロジェクトのメンバーとディヨラさんとでランチした時のことでした。
その中のIさんがガイド役で、築地ツアーが実現しました。
朝の8時半頃に着いたのに、もう場外市場入口は賑わっていました。
7、8割は外国人であるのにびっくり!
まだ人並みはまばらですが、お昼が近づくにつれ通りにはどんどん人でいっぱいに。
やはり活気があって、全国から集まった魚類、貝類、野菜も新鮮で、もうタケノコも出ていました。
玉子焼きの店も何件も並んでいて、一切れで売る店には行列ができていました。
つい先日テレビで見た、高級ジャンボいなりの店もありましたよ。
築地魚河岸の店で買った、パック入りの中トロ、中落ち、サーモン、ふぐの唐揚げ入りふぐめしおにぎりなどを買って、
3階の屋上広場のテーブルに広げてぱくつきました。これがこの日の朝食です。
新鮮なマグロ、美味しい!
「う~ん、シアワセ!」ディヨラさんの発した言葉に、こちらがもっと幸せになりました。
屋上のフェンスから、豊洲に移転した市場跡の工事中の様子が見えました。
この後、ディヨラさんの友人でロシアの留学生、リタさんも加わり、ぶらぶら歩き。
たい焼きならぬマグロ焼きがあったり、包丁専門店や豆専門店にカレー店、珍味店、丼の店など魅力的な店ばかりです。
じっくり見て、食べ歩きすると1日かかりそう。
Iさんが突き当りにある波除神社もおもしろいよ、というので行ってみました。
「災難を除き、波を乗り切る」波除稲荷として、築地の人々の守り神であるらしい。
本殿入口の左右には立派な獅子頭の一対があり、本殿横にはさまざまな塚が並んでいました。
昆布塚
玉子塚
海老塚
すし塚
他にも「鮟鱇(あんこう)塚」や「活魚塚」などがありました。
Iさんが留学生二人に「なぜ日本人はこのような塚をつくるのか」熱弁をふるっていました。
二人とも日本語と日本文学の専攻なので、わかったよう?でしたが。
築地の天ぷら料理の組合は海老塚を、などそれぞれの生業の組合が感謝と供養のために造ったのですね。
本当に日本人らしいですね。
さっき食べたばかりで、マグロ焼きも食べたのに、今度はがっつりと寿司を食べたいと留学生。若いですね。
Iさんが下見してくれた「築地すし大本館」に出向いたのに、なんということ、もう長い行列でした。
すぐに諦めて、他の寿司店へ(名前は忘れました)。
それぞれ握り寿司を注文して、また食べておしゃべり。
イクラの話になって、ディヨラさんが「ウズベキスタンではパンにバターを塗り、その上にイクラを乗せて食べる」という。
「え~っ、ホント?」「私はあんこを乗せては食べるけれどね」
食べ物の話は所変われば、で面白いですね。
ディヨラさん(右)とリタさん
かちどき橋から眺める隅田川の風景は「はるのうららの隅田川~」の歌の通りでした。
東京は美しい街です。
外国人を案内するどころか、一緒にガイドしてもらった、楽しい築地巡りでした。