大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

亀戸天神社恒例の「うそ替え神事」

2012年01月25日 16時37分02秒 | 江東区・歴史散策
毎年1月24日・25日両日はお江戸下町の亀戸天神社では江戸時代の文化三年からつづく恒例の「うそ替え神事」が行われ、多くの参詣者で賑わっています。

亀戸天神鳥居
社殿前の行列

ご存知のように亀戸天神社は菅原道真公を祀っていることから学問の神として崇められています。なぜ学問の神を祀る天神社で「うそ替え神事」が行われるのかというと、「うそ」という鳥は幸運を招く鳥とされ、毎年新しい「うそ鳥」に交換すると、これまでの悪いことが「うそ」となり、その年の開運、出世、幸運を代わりに手に入れることができるという信仰が伝わっています。

うそ鳥

また「うそ鳥」は日本海沿岸に生息するスズメ科の鳥で、九州の大宰府天満宮のお祭りのとき、害虫を駆除したことで天神様と深い係わりをもったとされています。更には鷽(うそ)の字が學(がく)の字に似てることから学問の神様である天神様とつながりが深いと考えられているようです。

社殿に通じる参道脇には販売所が設けられ、新しい「うそ」を買い求める参詣客で賑わい、その傍らには古いうそを納める奉納台が置かれています。

古いうその奉納台

社殿には一対の大きな「うそ鳥」が置かれ、多くの参詣客が今年の吉を祈っています。とりわけ学問の神様ということで、比較的若い方が多いのも頷けます。社殿前に置かれた絵馬の奉納所には合格を祈願する絵馬が山ほど吊るされています。

社殿の大うそ

境内を一巡すると神楽殿では初天神祭の祝いの神楽が奉納されている最中でした。天神祭とは菅原道真公の誕生日と亡くなった日である25日に執り行なわれる神事、祭事であり、1月25日はその年の最初の天神祭ということで「初」がついているのです。

天神祭の神楽
蝋梅
境内俯瞰

その神楽殿の脇に植えられた一本の木には芳しい香りを放ち、淡い黄色の花弁が愛らしい「蝋梅」の花が大寒の空気の中で揺れています。亀戸天神社の境内はたくさんの梅の木が植えられていますが、蕾は膨らみ始め、日当たりの良い場所の梅の木にほんの一輪の紅梅が花を咲かせていました。

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