Itsukushima-shrine in Hiroshima Prefecture is a Shinto shrine dedicated to the three daughters of the deity of seas and storms on the sacred Miyajima Island in the Seto Inland Sea, where gods are believed to reside. The vermilion-painted buildings connected by the corridors and its symbolic great torii gate appear as if floating on the sea at high tides. Standing in perfect harmony with its natural surroundings, this elegant palace-style architecture was registered on the list of the UNESCO World Heritage in 1996.
2018年11月18日
毎年恒例の秋の旅はこれまで京都、奈良に限定して楽しんできましたが、今回はほんの少し足を延ばして広島を訪問しました。事前に広島県内の観光箇所を調べた結果、今回は1泊2日で厳島神社のある宮島を中心に深まりゆく秋のひと時を楽しむことにしました。
新幹線で広島駅到着後、在来線に乗り換えJR宮島口駅へ向かいます。所要29分で宮島口駅に到着します。
改札をでると、宮島への連絡船が発着する桟橋につづく道がのびています。広電宮島口駅を過ぎると、桟橋手前の乗船券売り場に到着します。乗船券売り場のそばにロッカーがあるので、大きな荷物を預けることができます。
宮島への連絡船はJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が運航しています。両社とも宮島への所要時間は10分程度です。また運賃も同額で片道大人180円、子供90円です。(全国の交通系ICカードの利用可能です。)両社とも10分~15分間隔で運行しています。
※JR西日本宮島フェリーは大鳥居に接近する「大鳥居便」を運航しています。
この「大鳥居便」は午前9時10分発以降午後4時10分発までの各便です。
私たちはJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の両方に乗ってみましたが、JR西日本宮島フェリーの方が大鳥居にかなり接近して航行します。併せて船上からは大鳥居と厳島神社を真正面に眺めることができます。
宮島松大汽船のほうは大鳥居にはカスリもしません。
船上からみる大鳥居
宮島が本土からほんの僅かの距離に浮かぶ島であることは事前に知っているのですが、船でしかアプローチできない宮島を眺めていると神秘的な雰囲気を感じざるを得ません。徐々に島に近づいてくると、宮島のランドマーク、すなわち厳島神社の象徴でもある朱色の大きな鳥居が絶対的な威厳をもって私たちの眼前に現れてきます。
そんな光景を眺めていると、つい手を合わせて拝みたくなるような感動がこみあげてきます。
これからあの大鳥居と華麗な社殿の間近に行くことができるという胸の高鳴りを抑えつつ、宮島に上陸です。
ターミナルの建物を抜けると、目の前に比較的大きな広場が現れます。この広場を右手に進むと平清盛像が私たちを迎えてくれます。
平清盛像
厳島神社と平清盛の関係が始まったのは清盛が安芸守に任ぜられた久安2年(1146)のことです。清盛は夢枕にたった老僧から「厳島神社を造営すれば、きっと位階を極めるであろう」という示現を受けたことで、厳島神社を深く信仰し、当時の寝殿造りを模して社殿を造営しました。また清盛をはじめ平家一門により法華経を写経し、清盛の願文(がんもん)と共に奉納された写経が平家納経で、これは国宝に指定されています。
清盛公にご挨拶をして、厳島神社への道筋を進むことにします。神社への道筋は海岸通り、表参道商店街(清盛通り)と町屋通りの3本あります。時間的にかなり余裕があるので、多くの土産物店が並んでいる表参道商店街(清盛通り)を歩くことにしました。紅葉の見ごろの時期で商店街は多くの観光客で溢れています。
表参道商店街
宮島と言えば「もみぢまんじゅう」が有名です。商店街の通りに面して「もみぢまんじゅう」を扱う店が次から次へと現れます。せっかくなので一軒の店で名物のもみぢまんじゅうを味わうことにしました。
出来立てのもみぢまんじゅう
実は私たちは宮島に渡る前に、JR宮島口駅から少し離れたところに店を構える紅葉形焼饅頭の元祖「高津堂」ですでにもみぢまんじゅうを食していました。高津堂は宮島の中に店舗はありません。
高津堂
そもそも宮島名物のもみぢまんじゅうは初代高津常助が明治39年に製造を始めたといいます。しかし常助はまんじゅう造りを一代限りで終わらせてしまいました。そして100年後、三代目が初代の焼き型を復刻して、元祖もみぢまんじゅうを復活させ現在に至っています。
■高津堂
広島県廿日市市宮島口西2丁目6番25号
☎ 0829-56-0234
さあ!それでは待ちに待った厳島神社と大鳥居へと進むことにしましょう。
商店街を抜けると右手の海岸通りと私たちが歩いてきた清盛通りが合流します。その合流地点近くに石造りの鳥居が現れます。
石鳥居
そしてこの鳥居を抜けると、いよいよ鮮やかな朱色の大鳥居が私たちの眼前に姿を現します。
大鳥居
美しい姿の大鳥居を右手に眺めながら、水辺に沿って厳島神社の社殿入口へと向かいます。社殿入口からは大鳥居を至近に眺めることができます。
大鳥居(重要文化財)
この大鳥居は木造で両部鳥居(四脚鳥居)です。高さ約16.6m、棟の長さ24.2m、主柱周り9.9m、総重量は約60t、木部は丹塗り(光明丹[こうみょうたん])、主柱は楠の自然木を、袖柱[そでばしら]は杉の自然木を使っています。
現在の大鳥居は平安時代から8代目にあたり、明治8年(1875)に再建されました。
それでは国宝・重要文化財指定の厳島神社社殿へと進んでいきましょう。
昇殿初穂料:大人300円
拝観入口
拝観券
私たちが厳島神社に訪れた時、社殿が建つ入り江一帯は引き潮のため砂地が露出していました。厳島神社が美しいとされるのは満潮の時に社殿全体が水面に浮かんで見える姿です。欲を言えば、満潮時に訪れて見たかったのですが、それを差し引いても美しい社殿が今まさに目の前にあることだけで大満足です。
■厳島神社
造り:寝殿造桧皮葺
御祭神:天照大神の子である宗像三女神
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たきつひめのみこと)
国宝・重要文化財の建造物は17棟3基・美術工芸55点など約260点。東廻廊45間、西廻廊62間。本社の他に客神社・朝座屋・祓殿・高舞台・平舞台・左右門客神社・火焼前・大国神社・天神社・能舞台・反橋・長橋・揚水橋・内侍橋の建物構造群からなっています。
海水が満ちた厳島神社の姿を見たことがないので、まったく想像ができないのですが、社殿がまるで海面に浮きあがっている姿は格別なものなのでしょう。とはいっても社殿というより、あたかも宸殿の中をあるいているような世界を満喫できたことに満足し、厳島神社を辞することにしました。
このあと大聖院、千畳閣などをめぐり宮島を堪能しました。そして再び厳島神社を見ると潮が満ちはじめ、社殿が水面に浮かび上がる様子を眺めることができました。
日本史 ブログランキングへ
神社・仏閣 ブログランキングへ
お城・史跡 ブログランキングへ
2018年11月18日
毎年恒例の秋の旅はこれまで京都、奈良に限定して楽しんできましたが、今回はほんの少し足を延ばして広島を訪問しました。事前に広島県内の観光箇所を調べた結果、今回は1泊2日で厳島神社のある宮島を中心に深まりゆく秋のひと時を楽しむことにしました。
新幹線で広島駅到着後、在来線に乗り換えJR宮島口駅へ向かいます。所要29分で宮島口駅に到着します。
改札をでると、宮島への連絡船が発着する桟橋につづく道がのびています。広電宮島口駅を過ぎると、桟橋手前の乗船券売り場に到着します。乗船券売り場のそばにロッカーがあるので、大きな荷物を預けることができます。
宮島への連絡船はJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が運航しています。両社とも宮島への所要時間は10分程度です。また運賃も同額で片道大人180円、子供90円です。(全国の交通系ICカードの利用可能です。)両社とも10分~15分間隔で運行しています。
※JR西日本宮島フェリーは大鳥居に接近する「大鳥居便」を運航しています。
この「大鳥居便」は午前9時10分発以降午後4時10分発までの各便です。
私たちはJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の両方に乗ってみましたが、JR西日本宮島フェリーの方が大鳥居にかなり接近して航行します。併せて船上からは大鳥居と厳島神社を真正面に眺めることができます。
宮島松大汽船のほうは大鳥居にはカスリもしません。
船上からみる大鳥居
宮島が本土からほんの僅かの距離に浮かぶ島であることは事前に知っているのですが、船でしかアプローチできない宮島を眺めていると神秘的な雰囲気を感じざるを得ません。徐々に島に近づいてくると、宮島のランドマーク、すなわち厳島神社の象徴でもある朱色の大きな鳥居が絶対的な威厳をもって私たちの眼前に現れてきます。
そんな光景を眺めていると、つい手を合わせて拝みたくなるような感動がこみあげてきます。
これからあの大鳥居と華麗な社殿の間近に行くことができるという胸の高鳴りを抑えつつ、宮島に上陸です。
ターミナルの建物を抜けると、目の前に比較的大きな広場が現れます。この広場を右手に進むと平清盛像が私たちを迎えてくれます。
平清盛像
厳島神社と平清盛の関係が始まったのは清盛が安芸守に任ぜられた久安2年(1146)のことです。清盛は夢枕にたった老僧から「厳島神社を造営すれば、きっと位階を極めるであろう」という示現を受けたことで、厳島神社を深く信仰し、当時の寝殿造りを模して社殿を造営しました。また清盛をはじめ平家一門により法華経を写経し、清盛の願文(がんもん)と共に奉納された写経が平家納経で、これは国宝に指定されています。
清盛公にご挨拶をして、厳島神社への道筋を進むことにします。神社への道筋は海岸通り、表参道商店街(清盛通り)と町屋通りの3本あります。時間的にかなり余裕があるので、多くの土産物店が並んでいる表参道商店街(清盛通り)を歩くことにしました。紅葉の見ごろの時期で商店街は多くの観光客で溢れています。
表参道商店街
宮島と言えば「もみぢまんじゅう」が有名です。商店街の通りに面して「もみぢまんじゅう」を扱う店が次から次へと現れます。せっかくなので一軒の店で名物のもみぢまんじゅうを味わうことにしました。
出来立てのもみぢまんじゅう
実は私たちは宮島に渡る前に、JR宮島口駅から少し離れたところに店を構える紅葉形焼饅頭の元祖「高津堂」ですでにもみぢまんじゅうを食していました。高津堂は宮島の中に店舗はありません。
高津堂
そもそも宮島名物のもみぢまんじゅうは初代高津常助が明治39年に製造を始めたといいます。しかし常助はまんじゅう造りを一代限りで終わらせてしまいました。そして100年後、三代目が初代の焼き型を復刻して、元祖もみぢまんじゅうを復活させ現在に至っています。
■高津堂
広島県廿日市市宮島口西2丁目6番25号
☎ 0829-56-0234
さあ!それでは待ちに待った厳島神社と大鳥居へと進むことにしましょう。
商店街を抜けると右手の海岸通りと私たちが歩いてきた清盛通りが合流します。その合流地点近くに石造りの鳥居が現れます。
石鳥居
そしてこの鳥居を抜けると、いよいよ鮮やかな朱色の大鳥居が私たちの眼前に姿を現します。
大鳥居
美しい姿の大鳥居を右手に眺めながら、水辺に沿って厳島神社の社殿入口へと向かいます。社殿入口からは大鳥居を至近に眺めることができます。
大鳥居(重要文化財)
この大鳥居は木造で両部鳥居(四脚鳥居)です。高さ約16.6m、棟の長さ24.2m、主柱周り9.9m、総重量は約60t、木部は丹塗り(光明丹[こうみょうたん])、主柱は楠の自然木を、袖柱[そでばしら]は杉の自然木を使っています。
現在の大鳥居は平安時代から8代目にあたり、明治8年(1875)に再建されました。
それでは国宝・重要文化財指定の厳島神社社殿へと進んでいきましょう。
昇殿初穂料:大人300円
拝観入口
拝観券
私たちが厳島神社に訪れた時、社殿が建つ入り江一帯は引き潮のため砂地が露出していました。厳島神社が美しいとされるのは満潮の時に社殿全体が水面に浮かんで見える姿です。欲を言えば、満潮時に訪れて見たかったのですが、それを差し引いても美しい社殿が今まさに目の前にあることだけで大満足です。
■厳島神社
造り:寝殿造桧皮葺
御祭神:天照大神の子である宗像三女神
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たきつひめのみこと)
国宝・重要文化財の建造物は17棟3基・美術工芸55点など約260点。東廻廊45間、西廻廊62間。本社の他に客神社・朝座屋・祓殿・高舞台・平舞台・左右門客神社・火焼前・大国神社・天神社・能舞台・反橋・長橋・揚水橋・内侍橋の建物構造群からなっています。
海水が満ちた厳島神社の姿を見たことがないので、まったく想像ができないのですが、社殿がまるで海面に浮きあがっている姿は格別なものなのでしょう。とはいっても社殿というより、あたかも宸殿の中をあるいているような世界を満喫できたことに満足し、厳島神社を辞することにしました。
このあと大聖院、千畳閣などをめぐり宮島を堪能しました。そして再び厳島神社を見ると潮が満ちはじめ、社殿が水面に浮かび上がる様子を眺めることができました。
日本史 ブログランキングへ
神社・仏閣 ブログランキングへ
お城・史跡 ブログランキングへ