hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

辻村深月『本日は大安なり』を読む

2011年07月17日 | 読書2

辻村深月著『本日は大安なり』2011年2月角川書店発行、を読んだ。

webKADOKAWAの宣伝文句はこうだ。

憧れの高級結婚式場で、同日に行われる4つの結婚式。それぞれが思惑を秘めたまま、華燭の典にのぞむ新郎新婦の未来は!?
一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子新婦、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェンディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。それぞれの思惑と事情が臨界点に達した、そのとき?。



初出:『野性時代』2009年8月号 - 2010年8月号連載



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

男性には興味が薄い結婚式場の細かい事情、裏方の話が続き、うんざりする。また、4組の結婚式の話が次々と出てくるのでややこしい。

ミステリーなら多少のわざとらしい設定も飲み込めるが、普通の小説で、親でも区別のできない双子なんていないでしょう、婚約者を奪った相手がたまたま、なんてありえないでしょう、既婚者が愛人と式当日まで進んでしまうなんて、とシラケてしまう。

『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』のような心理描写が少ない。双子姉妹間での劣等感や優越感の描写はあるが、それほど深いとは思えない。しかし、女性に対し厳しい観察眼にはおそれいる。
「ただ、よく見れば、十代のギャルとは明らかに雰囲気が違う。」と言ってから、難点をいくつもあげつらったあげく、「ニセモノのギャル、という言葉が浮かんだ。男は騙されてしまうかもしれないけど、女の目から見ると、探せる粗が多い子だ。」と決め付ける。
それにしても、「ギャル」って言葉はナウイの?

辻村深月(つじむら・みづき)の略歴と既読本リスト





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