hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

花井幸子「後家楽日和」を読む

2009年08月25日 | 読書2

ファッションデザイナー花井幸子著「後家楽日和(ごけらくびより)―降りない女で生きる」法研、2009年7月発行を読んだ。

未亡人のことを後家と呼ぶが、夫を送った後の人生をだれはばかることなく謳歌するおひとりさまを、「後家楽」と呼ぶ(上野千鶴子「おひとりさまの老後」)。

テーブルの上に置いてあった奥様が借りてきたこの本を見つけたとき、「なんで?やっぱり。頼もしいかも」などちぢに思いは乱れ、読まずにはいられませんでした。



やさしく、おだやかで、誠実そのもので、妻バカで、花井幸子さんが頼りきっていた(私と同じような)ご主人が突然亡くなる。この世も終わりかと思い、悲嘆にくれて半年、徐々に新しい力がわき始めたことを感じた。それからが大変。70歳過ぎた著者が、キレイ元気で楽しく生きる。(そのすさまじさには、とてもついて行けません)

健康やら老い先やらを不安に思い始めたらキリがありません。
でもね、と私はあえて言いたいの。過去の後悔や、未来の不安に「今」を奪われるのは最近の流行りことばじゃないけど、モッタイナイ!

恋することほど、オンナに生まれた幸福感にひたれるものって、ないと思います。私はこの先、80歳になろうと100歳になろうと、死ぬまで恋愛の予感を抱きしめていたい。

週5日、・・・自分の会社に出社し・・・週2回は出社前に美容院にいって・・・週1,2度はスポーツトレーナーが自宅にきて・・・週末の一日はエステティックサロンや鍼灸治療院で・・・お花、お茶、日本舞踊と3つのお稽古ごとに・・・




第1章 いくつになっても恋はできる
第2章 幸せになれるキャラと暮らし
第3章 キレイでいるための秘策
第4章 今がいちばん若いのだから
第5章 黄金の世代をどう楽しむか
巻末対談・女性成人病クリニック院長、村崎芙蓉子。



花井幸子は、1937年東京都生まれ。1959年セツ・モードセミナー修了。1964年ファッションデザイナーとして独立。1968年東京・銀座にオートクチュールのブティック「マダム花井」をオープン。1971年より東京・六本木に移し、「株式会社花井」として、プレタポルテ部門にも進出。1973年日本ファッションエディターズクラブ賞受賞。1981年NYに出店。1989年ザ・ファッショングループ会長に就任。1997年に「Yukiko Hanai」青山店をオープン



私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)

70歳を過ぎた著者の元気はつらつパワーを浴びれば、力がわいてくる女性も多いのでは。それとも、あきれて、自分とのギャップに凹むかも。

30ページほどメイク方法など美しくなる方法が書いてあり、男性向けの本ではない。旦那様に頼りきっていたという著者にハジケぶりに、私はあらためて女性が恐ろしく思えた。

なにもかもあからさまに、あっけらかんと、口語体で語る語り口は気持ちよいのだが、ファッション関係の仲間の集まりが40年以上続いていて、その理由に、銀座の高級レストランに気楽に集まれるという同じ階層に属していることとあった。贅沢な暮らしぶりといい、「何だ、結局、お金があるから元気なんじゃないか」とひがんでしまった。



コメント
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