ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

コドク

2011-06-13 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
乙和「藤原 香子(こうし)様の局(つぼね)五人衆よ」
冷泉院「えぇ!?じゃ…宮中第一から第五美女で結成されたっていう…」
乙和「源氏五香 藤ンジャー。それぞれの源氏香から、私 篝火(かがりび) 乙和、雲隠れ 小枝、花橘 常盤、紅葉賀 呉葉、幻の香 葛葉…と名付けたわ、ねっ」と小枝を見た。
小枝「…」さらに、小さく小さく、身を屈め、ゲップした山吹ちゃんの背中をポンポンと叩き、優しくさすっていた。
瑠璃姫「藤原家の佐(たすく)の佐藤兄弟と義仲、義経…陰陽師(賀茂女)の母が揃ってる…」
冷泉院「じゃ、その…呉葉さんって?」
乙和「呉葉は、伴造(とものみやつこ)で職業集団を取り締まる役、だった…」
瑠璃姫「だった…?」
この当時、出身地や職業を表す名前が付けられていました。その名残が現代の苗字です。
大伴、伴、伴部氏族は、職業集団の秦(はた)の織師 織部、呉服屋の服部(ふくべ、はっとり)、弓職の弓削(ゆげ)、矢造の矢爪(やつめ)などの技術職人の統括管理を行っていました。
しかし、伴の役職は、他の役職と統合・廃止され、衰退していきます。
乙和「伴の反乱を恐れ、役を外した」
瑠璃姫「伴の反乱…それって、応天門炎上事件…」
乙和「ふぅ…」と溜息を付いて「あの兄弟…呉葉に似て、美男子になっちゃって…」
冷泉院「え…?」
乙和「伴 呉葉(くれは)…今は、池田 呉葉」
瑠璃姫「はッ!?」とした。毒の成分が…、
基治さん「どうした?」瑠璃に駆け寄り、
瑠璃姫「一致…」サァ…と血の気が引いて、軽いめまいが起きた。くらぁ…と、倒れる寸前、
基治さん「おい、大丈夫か?」と瑠璃の体を支えた。
瑠璃姫「…蠱毒…」
乙和「蠱毒(コドク)…?」
瑠璃姫「コテッ」
基治さん「…眠った?」
冷泉院「昨夜ね、服部君と徹夜だったのよ」張り込み、お疲れ様っと♪と毛布を掛けた。
基治さん「優しい子だね」冷を見て、涙ぐみ「ぐしゅっ」と鼻を啜(すす)った。
冷泉院「え゛…」きもっ


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