ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~妻の定めと、その命~

2013-04-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
あの時、長良川の合戦で…、
殿が義兄義龍の意向を無視。
義父に味方して負けた時…、
その報復として私を美濃に返すか、
それが出来ぬなら私の首を出せと、
そう、条件を突き付けられていた。
殿は“斯様理不尽、呑めるかッ”
妻の命を差し出す代わりに、
美濃を狙う今川討伐を提案。
義兄は、その条件を呑んだ。
私の命はここ成り、しかし、
多くの命が無残にも流れた。
私一人一つ命を差し出せば、
丸く収まる話を、わざわざ、
それを理由に、男は戦する。
「敵国となった妻の命も、一つの命…私も、そう守られてきた」
多くの犠牲、その上に立つ己の命が、時に重圧。
意を決し、命を下す殿の重圧は私のそれより酷。
「報恩…私は織田の妻として、この身この命尽くす限りである」
朝日「御方様…」
ぼろぼろと泣き出して、
ふく「御屋形様は、幸せにございます」
帰蝶「…仕方あるまい。道三の娘を嫁にしたいと土下座したのだ」
亡き父の手前、義を貫かねば、
「殿だとて面目が立たぬであろう」
殿は面子(メンツ)に拘りある方で、
奔放を振舞うように見えて、実は、
体面を守ることに重きを置かれる。
朝日「いえ、御方様あっての御屋形様にございます」
守るには、守るだけの理由があると、そう朝日が言った。


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