ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~尾張 v.s 美濃~

2013-05-29 | 散華の如く~天下出世の蝶~
「殿、一つお願いがございます」
信長「あ?」
帰蝶「私に、お暇下さいませ」
信長「いとま…?」
こんどえりゃ時に、
なんつぅ嫁かッ!?
ガバッ、と起きた。
帰蝶「もう…最近バッタバタ。骨休みしとうございます」
肩をこきこき鳴らし、
腰をぐりぐり動かし、
「そういえば丸も三つ。髪置儀も霜月に控え、その前に温泉でも…」
信長「ならんッ」
この時代、大名奥方がふらふらと旅に行けるはずもなく、
女が旅して盗賊山賊に狙われ、身包み全部引っぺがされ、
金品持っていかれるだけならまだまし、その命も危うい。
「よう考えてみよ」
帰蝶「あら私、下手な手練れより強うございます」
父仕込みの薙刀がございますので、
信長「手練れは腕利き、下手がおるかッ、こんたわけがッ」
帰蝶「うつけにたわけ呼ばわりされる覚えはございません」
やいのやいの、真夜中に、
夫婦で喧嘩言い合いして、
「ほんに口喧しき亭主にございますね」
信長「こん嫁が何を…」
帰蝶「私、明智様と直接お逢いし、その旨、」
文は危うい。もし、明智様に届かなかったら、
その文が盗まれでもして、敵の手に渡ったら、
さらに、意図する所が捻じ曲げられたら困る。
「失礼誤解無きよう、お伝えしとうございます」
信長「それを早う言えッ」


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