ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~長良鵜飼、開幕~

2013-05-12 | 散華の如く~天下出世の蝶~
子供によって持て成された大人は、
小堀「ではでは、お願い致します」
寧々「承知仕りましてございます」
幼いとはいえ、寧々、
大人をよう観ておる。
“行ってはいけない”
武庫には近寄るまい。
それに、小堀も大人。
寧々に、素直に従う。
大きな背と可愛い背、
ゆっくり遠く離れて、
帰蝶「ふくよ、夕餉は長良。鵜飼で持て成しじゃ」
ふく「鵜匠も腕の見せ所、さぞ力が入りましょう」
侍女、女中が支度に追われる中、
帰蝶「…」
丸を留守に、大人は幽玄、夜の世界へ。
“ハハ。丸と、寝るの”
丸との約束…無常、破る後ろめたさで、
ぼんや…と杜若写る池を眺めていたら、
信長「丸にも支度させよ」
帰蝶「…え?」
信長「舟に乗せる」
帰蝶「しかし、二歳で屋形…まだ早いのでは?」
信長「早いか遅いか…乗せてみよ」
帰蝶「…はぁ、すぐ支度させます」
不安…半分、大人の世界に驚き、騒ぎ立て、迷惑が掛かっては…、
と思う反面、嬉しさも込み上げ、ついつい、足取りが軽くなった。
そんな私の背に、殿は呟いた。
信長「いずれ戦は船の上。慣らすが良い」
全ては、訓練のためであった。


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