ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~四天四方、海城要塞~

2012-12-28 | 散華の如く~天下出世の蝶~
信長「勝手やったのは、そなたであろう?」
なぜ、そなたのために用立てねばならぬ?
理不尽申すなと、私を諌めて、
帰蝶「でも、あれは…」
信長「親父殿の形見を…すまぬ。我が妹の為に」と深く頭を下げて、
白々しい…。
帰蝶「殿の、悪い癖にございます」
信長「あ?」
ひょ?と顔を上げて、
「何の事か?」
帰蝶「市を、何としようと仰せですか?」
私に教育をさせて、
まさか、
「あれは今や、私の娘。どこにもやりませぬ故」
信長「そう言うて、ここに嫁いだはそなた」
帰蝶「私にあれを教育させ、敵に嫁がせるおつもりで?」
信長「尾張は美濃の敵に非ず」
帰蝶「和睦に、あれを使うおつもりにございましょう?」
信長「言うたであろう、特段、今…」
帰蝶「今川戦の後の話にございます」
義母様が、堺の商人に手を廻し、
私に義妹の市姫様を教育させて、
「京より西、越前を取り返すおつもりにございましょう」
尾張より東に目が向いていると見せかけ、
実のところ、西へ西へと駒を進めている。
信長「越前(朝倉)の前に、近江の壁」
殿は、日ノ本の中心に位置する琵琶湖を欲しがっていた。
琵琶湖に四天四方海城要塞を建てる構想は、この頃から。
帰蝶「浅井の壁を、あれに…市に壊させるのですか?」
信長「市…琵琶を制すに相応しき名よ。そうは思わぬか?濃」


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