絵のタイトルは、「気品」です。
帝国ホテル前の彫像です。
どんなに足掻いたって、気品だけは具わらない。
生まれ育った氏素性です。
表情だけは、自分が作るもの。
今日のタイトルは、「等身大」です。
起きて半畳、寝て一畳です。
会社の面接二題。
最後の面接で、社長もいい加減疲れていた。
証拠に、社長は机の下で靴を脱いで干していた。
どんな仕事がしたいに、「現場で働きたい」と答えた。
社長の一文字の眼が見開いた。
二社目の面接では、私は歯痛で苦しんでいた。
趣味の問いに、「山歩き」とぶっきらぼうに答えた。
足を見せろと言われた。
どうやら面接官も山歩きが好きらしい。
ふくらはぎを見て、面接官は山の会話に私を引きずり込んだ。
どちらも受かった。
現場とふくらはぎで受かるのだからいい加減である。
生涯現場に張りついた。
部下を持たず、常に外回りの仕事を続けることになった。
こういうことだったのか。
初対面で、自分を大きく見せようとする。
相手が忙しいとか、興味がないと感じれば、挨拶だけで辞した。
8時間かけて行き、そして帰った。
この人は、自分のためにどれだけ働いてくれるか。
見抜く能力だけが磨かれた。
どんな人にもほころびがある。
ほころびがその人らしさである。
カフェを始めてから気づいた次第です。
遅かりしです。
切り刻んだ木々を山に捨て、畑を鋤いて、カフェを片付け、
クリーンセンターに不燃ごみを捨てた。
夕方5時になると、また明日の連続です。
リサイクル家電の引き取りを役所に申し込み、やっと荷積みです。
人一人ができることは、限られている。
突っ立っていれば半畳で済みますが、歩く軌跡は地球を一回りです。
2021年11月5日
等身大とは、
人の身の丈と同じ大きさ。
自分の境遇や能力に見合っていること。
(広辞苑より)