故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

名刺

2021-10-07 04:38:46 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「奥山にコトリと水落つる」です。
小さな滝は、繰り返し水を溜め、そして放っている。


夏越えて 捨てる秋あり 拾う春

引っ越しの準備をしています。
今日のタイトルは、「名刺」です。
この8年間で、名刺を探したのは、確か一度だけでした。
年賀状と共に、どう考えたらよいのでしょう。

仕事上のKnow-howを積極的に伝えてきました。
理由は、このプロジェクトに遭遇するのは、あっても5年後だから、開発したものが失われてしまう。
伝えなきゃ、伝わらないのGive&Takeも考えました。
Know-how(何故、いかに)は伝わっても、神髄(考え方、あきらめない)は伝わりにくい。
会社で、「クレーム集」の編纂に関わる専門社員がいました。
同じ失敗は、繰り返さない。後輩につなぐためでした。
一発勝負のプロジェクトです。
「クレーム集」を大いに利用しました。

転職をした私は、業種が変わるごとに、関係会社から新鮮な気持ちで学ぶことが多かった。
交わした名刺は、勤め人の勲章のように感じていました。
年賀状は、個人的な交際の尺度と思っていました。
どちらも、よくも悪しくも遺物です。

豪のものがいました。
転職する前に、仕事で作成した書類をすべて廃棄した。
重要書類(名刺含む)だけは、持ちだした。
そして、同じ職種で起業した。
成否は書かぬことにしましょう。
私が辞める際、名刺の持ち出しに待ったがかかりました。
理由は、謀反を未然に防ぐためでした。

断捨離は、生活のスタイルにあわせ必要なものだけを残し、不必要なものを捨てることにある。
元々は、持たないでシンプルな生活(秋山兄は茶碗は一つだけを貫いた)を送るのが良い。
普遍である技術資料と書簡は残すことにした。
名刺も含め、活動記録は捨てることにした。

過去の工夫と確かな技術的な基礎となる数値を、歳を重ねるごとに忘れてしまう。
同年代のエンジニアーが、苦笑気味に打ち明けてくれました。
私は、「社内で、そのことを知っている後輩の名前を覚えたら」とアドバイスしました。

整理が悪いと、どこに重要書類が埋もれているのかさえ分からなくなってしまう。
今回も試される。

2021年10月7日
コメント
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