絵のタイトルは、「これからぞ」です。
冬枯れの畑の隅に見つけた苺です。
ほとんどの葉が赤く色づき、根に近い真ん中だけ緑でした。
休んではいません、生きている証拠です。
今日のタイトルは、「下手の考え休むに似たり」です。
いい案や考えが浮かばないのに時間をかけても、
休んでいるのと同じで無駄に時間を浪費しているという意味です。
最近のビジネスは、まずは始めて途中どんどん軌道修正をするらしい。
なにしろ、思いついたら始めることです。スピードこそ命らしい。
かつて勤めていた会社の上司から、展示会(ビッグサイト)に行った感想を求められました。
今開発している機械に役立つ情報を集めました。と私は答えた。
すると、上司は「そんなことのために行かせたんじゃない。新たなビジネスチャンスを探してこなかったのか」
と言われた。
同じ上司から、コンピューターに向かって仕事をしながら鉛筆でメモを取っていたら、鉛筆を投げられた。
ペーパーレスのためにコンピューターを入れたのだから、鉛筆は不要だと言われた。
若かりし私は、まったく理解できず、くそ親父と思いました。
何かの電気器具を買うと、保証書と共に、長々とした説明書が同封されていました。
ほとんどが、読むのに難解(業界用語や法律用語を使った独りよがりの文章)なものでした。
保険の証書も銀行の貸借約款も同様です。
後でなんかあったらと、防御線を張ったのでしょう。
一から十まで教える教育なんて、不要です。
教える側の一からなんて、ずっと古い動機であって、十までの説明は成功話ばかりです。
生きている人は、つまづきながら覚えていきます。
これらの教育は、休むのと同様で、聞く側は関心もなく聞き流すだけです。
エンジニアリングで大事なことは、書類づくりです。
数社から見積もり引き合いをするために、見積仕様書を作成します。
営業職と技術職が、見積もり説明を聞きに来られます。
私は、技術職が来た時は、詳細説明から入りました。
この点が肝なんだが、あんただったらどうする。と質問しました。
技術職の方は、経験と独自の考えで解決案をその場で話してくれました。
さらに微に入り細に入り尋ねました。俄然、技術職は乗ってきました。
営業職は、見積仕様書を自社に持ち帰り技術職に相談し質問事項を作成します。
休みに似たりです。一週間の時間がかかるところ、ほんの数十分で会社の実力が査定できました。
営業職のころは、相手に関心がないと分かると5分であいさつを済ませ退散しました。
新技術に興味を持たれたら、パンフレットを出し説明しました。
私の営業範疇でない相談に乗りました。訪問先の相手は、社長から現場責任者迄色々でした。
社長の無理難題(社員教育、営業方針、新規開発、遊休土地の利用など)に、その場で答えました。
その場で答えられないものは、帰って調査し数日中に回答しました。
営業種目にないものに、大いに挑戦しました。
私が扱っていた品目(機械)の寿命は、20-30年でした。
多くの会社を訪問して、売れるのは平均一年に2台でした。
ある会社の悩みは、他の会社の悩みでもありました。
受注率5%の営業(20の見積もりを提出し、成約は一件)です。
95%は勉強でした。その95%が後に役に立ちました。
社内の評価は、「休むに似たり」でした。
休んでいたわけではありません。営業職をしている時(8年間)の機械受注率は、100%でした。
でも、休みたい。
晴れ間が続き、やっと雨が降りました。
まったりと、物思いに耽りたい。
休むに似たりでなく、何にもしないで休みたい。
他人には、「下手な考え休むに似たり」と見えるかもしれません。
大いに、「下手な考え」を楽しんだらよい。
この時代、「下手な考え」と評価できる人なんていないかもしれない。
なんせ、数十年後には、今存在しないビジネスが60%を占めると言われているのです。
七変化 虫も蛙も 休まない
2020年8月31日