故郷をイメージする絵を探しました。
新横浜で見た夕景にしました。
広島に帰って来ました。
今日のタイトルは、「故郷」です。
帰りたくても帰れなかった。
想いはあっても遠かった。
狭い島から出たかった。
広い世界を見たかった。
最初はそうでした。
そのうち、都会でも埋没してしまいました。
あがけばあがくほど、這いあがれない。
故郷に錦も飾れないし、役にもたてない。
極道ものが、返せなかった恩を見知らぬ人に返す話を聞くことがある。
故郷は、案外近くにあるんじゃないかと感じています。
40歳を過ぎて、あきらめるように自分にはこれしかないと、
仕事だけを一生懸命やったように思います。
一生懸命やったことが、故郷への高いハードルを下げてくれたように思います。
こう生きるしかなかった。
開き直るような気持ちでした。
50歳を過ぎて、やっと帰ることができました。
その故郷は、今度の集中豪雨で傷んでいました。
水争いが絶えなかった島に、ひと夏分の雨が一晩で降ったのです。
島の友人を訪ねました。
互いに笑顔でした。
苦労話を聞きました。
今も故郷を離れて暮らしています。
恩を返す気持ちがあれば、どこでも返せると感じています。
返せるところが、故郷でもあると思っています。
夕景に 涙こらえて 生きてきた
2018年8月5日