故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

価値が減る

2018-08-28 06:26:02 | よもやま話

タイトルは、愛の椅子。
ハート型の窓に、私が勝手に唇を描きました。
固い椅子が、色っぽくなりました。


今日のタイトルは、「価値が減る」です。
借金をする時、担保がない分保険に入ります。
死亡したら、保険で払う。
ローンの場合、残額は段々と少なくなっていきます。
私の価値は下がっていくように感じる。

世の中には、年数がたてばたつほど価値が上がるものがある。
蒸留酒(ウヰスキー、泡盛)は間違いなく上がります。
30年以上経つものは、値段のつけようがない。
ある時、友人は泡盛を飲もうと、15年ものを買われました。
試しに飲んだ3年物が、期待ほど美味しくなかった。
15年ものはお蔵入りとなりました。
8年後、泡盛好き(私)が来たので、15年物をあげると言われました。
私は、お断りしました。
既に、蒸留後23年経っています。
一緒に飲もうと封を切りました。
まったりとすっきりに、二人は夢見心地になりました。
一晩で空けました。
他にもあった12年物は、友人の蔵でさらに眠ることになりました。

ほとんどのものが、年数が経てば価値が下がる。
年金をいただく歳になると、お荷物同然です。
最低16年間はいただかないと、払った側が損で、国家の儲けです。
私もいただく歳になりました。
損益分岐点までは、何とか生きる覚悟です。

年寄りは、価値が下がるのでしょうか。
惜しまれて亡くなる方だっておられます。
大往生だったと、喜ばれる方もいらっしゃいます。
私達の賞味期限は、いったい何歳でしょう。
偉大な功績を遺した方は、後々まで語り継がれます。
灌漑や治水をした人物がそうです。
新種を見つけた方だってそうです。
優れた小説は、後々まで読まれます。
優しかった人物は、接した人すべてを温かくし続けます。
私を産んでくれてよかったと、子孫は喜んでくれるでしょうか。

私は、義兄の晩年の8年間を共に戦いました。
義兄に感謝することはあれ、残念だと思うことはありません。
その間、いろんな人間模様を学びました。
義兄の人柄は、憎めなく多くの関係者から愛されました。
何にもしない家族にとってはお荷物だったかもしれないが、
関係した他人には愛されました。
不思議なことです。

早く逝きたい、楽に死にたいと言われます。
家族に苦労をかけたくないとも言われます。
一緒に苦労をし、看取った方から恨みがましいことは聞きません。
人として成長した感さえあります。
これは、何でしょう。
障害児を抱えた母は年々強くなる。
障害児教育をしていた妻から聞いて驚きました。

「価値が減る」なんてことは、どうやらなさそうです。
人に関しては、そう言えそうです。

生きとって もの言えぬけど ぬくもりを

2018年8月28日
コメント
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