楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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スマホとご近所のおばさん(スマートホン3)

2019年06月13日 05時11分52秒 | つれづれなるままに考えること
最近は携帯電話が老若男女を問わず一人一台の時代にになった。

かなりの高齢者でも、携帯電話会社は使いやすいと言って

「らくらくホン」を売り込んでいる。


ある日、散歩の途中、

近所のおばさんが垣根越しのサクラの開花に感動してか、

折り畳み式の携帯電話をかざしている。

通りがかったボクは(写真を撮って居るのだ)と思って、

通りすぎようとしたら、

「おじさん おじさん 写真の撮り方教えて?

サクラの花が写らないの」と言う。

かざしている携帯の画面を見ると何も映って居ない。

「ちょっと貸して?」とボク。


ボクがかざして見ると桜の花は画面の中に見える。

おばさんに携帯電話を返して、

「ちょっとやって見て」

オバサンがボクがやったようにサクラに向けて携帯をかざしているのを見ると、

レンズの位置にオバサンの手が重なって居てレンズを塞いでいる。

これでは写らない訳だ。


そこで携帯の裏側を見せて、

「これがカメラのレンズです。

このレンズの上に手を載せると、レンズを塞いでしまうから写らないのです。」

そうしたらオバサン、「じゃあ こうするの?」と、

画面を花の方に向けた。TVでよく見る自撮りの手法だ。

TVはよく見ているらしく、携帯で自撮りをする格好をサクラに向けている。

こんな事だけは知って居る。

そうすると画面はサクラに向くが、サクラの画面を見ることは出来ず、

携帯の裏側しか見えない。

レンズを切り替えなければ画面に自分とサクラは写らない。

そんなことを教えるより、まずサクラを撮ることを教える方が先だ。


レンズを塞がないように携帯電話を握り、レンズを花に向ける。

画面には、確かにサクラが映って居る。


どこかで聞いた、

(やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ)

このお年寄りに写真の写し方を教えるには、

この教訓のようにしないと写真は写せないに違いないと腹をくくった。


先ずレンズを指で塞がないスマホの握り方を教えて、

レンズを花の方に向け、写って居るのを確認して、

次にシャッターの場所を教えて、これを押す。

「ガシャッ」と音がして桜が写った。

すると、(画面に保存します)OKの合図で承認ボタンを押す。

もう一度、そして二度とシャッターを押して写真を撮った。

(彼女が獲ったのと同じ桜)


「この写真を見るにはどうするの?」

そうか、写真の見方を教えて置かねば、

どんなに写真を撮っても何もならない。

撮り方は分かったが見方が解らない。


ボクも人の携帯電話だから、

あっちこっち触ってやっと見方が解った。

撮った写真の見方をあれこれ教えて判ったらしく、

「ありがとう」とお礼を言われて、別れた。


彼女、家に帰ってやり直して見て、上手く行っただろうか。

いささか心配であるが、名前も住所も知らない。

また誰かに聞くに違いない・・・・。



コメント (4)
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