楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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旧芝離宮恩賜庭園ー都立庭園へ行こう(その2)

2016年04月16日 05時35分25秒 | 東京の庭園
(旧芝離宮恩賜庭園の看板)


国指定名勝 旧芝離宮庭園は江戸の風情を今に残す大名庭園です。
典型的な「池泉を中心とした回遊式庭園」で、その地割と石組は秀逸です。
作庭の時期は延宝六年(1678)から貞享三年(1686)までと推定されています。
力強く豪華絢爛な築山上の石組は往時の面影を偲ばせています。

当初老中・大久庭忠朝の邸地となり、上屋敷を立てる際に、
班地 小田原の庭師を呼び寄せて作庭し、
これを「楽寿園」と命名しました。
その後幕末には、紀州徳川家の芝御屋敷となり、
明治四年(1871)年に有栖川家の所有となり、
明治八年宮内省がこれを買い上げ、芝離宮となりました。
大正の関東大震災後の大正13年1月、
昭和天皇ご成婚記念として東京市に下賜され、
「旧芝離宮恩賜庭園」として一般公開されました。(文部省)

旧芝離宮恩賜庭園へ行ってきました。
JR浜松町で下車して北口に降り、右へ行くとすぐ、
上記写真の看板が目に付く。
右に通路があり通路の左に「舊芝離宮址」の石柱がある。
右奥を覗くと入場門があるようだ。
入園料はここで支払う。ここには外国人は少ないと言うかほとんど見なかった。

(JR浜松町駅北口)

(舊芝離宮址の石柱と通路)

(旧芝離宮恩賜庭園の入口)


入園料:一般・個人150円(65歳以上70円)
    小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料
開園年月日:大正13年(1924)4月20日
開園面積:43175㎡
休園日:年末年始(12/29~1/3)
無料公開日:みどりの日85/4)都民の日(10/1)
園内ガイド(無料)土、日曜日(午後2時)
交通の案内:JR山手線・京浜東北線『浜松町』下車4とほ1分
      地下鉄浅草線・大江戸線「大門」下車(B2出口)徒歩3分。

およそ浜離宮と同じであるが、休園日は(浜離宮は12/29~1/1)芝離宮の方が長く、
無料ガイドも午前11時が無い。
面積は浜離宮の約20%しかない。
また、浜離宮恩賜庭園の「中の門出入り口」より歩いて15分程のところに在る。

芝離宮庭園入口に
「御衣黄(ぎょいこう=緑の桜)が満開を迎えています。」
と書いたポスターがでている。

そんな看板のせいで入場者が多いのかもしれない。
園内に入ると、眺望が開け、中央に大きな池があり、
周りが林で囲まれている。

池を右回りに進むと
ここの池も浜離宮と同じで、潮入りの池だったようで、
池の周りが海辺のような州浜が作られている。
説明によれば潮の満ち引きによって変化する景色を愛でたようだ。
その砂浜に模した場所に雪見灯篭が立っており、
この灯篭が池を日本風な景観にしている。

(雪見灯篭から見た池)

(雪見灯篭から見た池2)


先に進むと枯滝がある。山間を流れ落ちる滝を彷彿とさせる石組が見事で、
流れの川床が通路になっており景観を楽しませてくれる。

(枯滝)

(枯滝の石組)


枯滝の石組は和風庭園を彷彿とさせる最たるものだ。
池の中央には、西湖の堤(中国杭州にある)を模した石造りの堤が、
中島につながっている。
この堤で一転、日本風庭園を中国の景観にしてしまう。

これはこの頃の流行の作庭なのかもしれない、
水戸光圀による小石川後楽園にも同じ西湖の堤があるからだ。

(西湖の堤)

(中島)


この中島であるが、中国思想の不老不死の霊山を表した蓬莱石組がある。
ボクが覚えた日本の庭園にある池は二通りあり、
一つは心を表した心字池、今一つは不老不死の世界を表した蓬莱池だと記憶している。
蓬莱池には、蓬莱を表す霊地を石組で表現するようであるが、
霊地を表す石組はどんなものかボクには解らない。
京都の禅寺のお坊さんがその石組について話をされたが、
さっぱり理解が出来なかった。
茶の湯における、「わび」や「さび」のようなものだろうか。

わびさびは清浄感を表すというような、一言では言い表すことが出来ない。
それと同じで、蓬莱は極楽浄土を表しているように思えるがいかがなものでしょうか。

(蓬莱山の石組)


蓬莱山のある中島の向こうに八つ橋が架かっていて、
橋を渡ると東屋があり、対岸からの景観を楽しめる。

(東屋)

(対岸から見た景観)


その対岸に、入園前にポスターで掲示してあった緑色の桜、
「御衣黄(ぎょいこう)」が植えてある。

(御衣黄(ぎょいこう))

(緑色の桜「御衣黄」)


その奥にある「おおしまさくら」これは「エドヒガンサクラ」と
交配させて「ソメイヨシノ}が出来た。
また、何桜か名前は知らないがピンクの重厚な八重桜もはえていた。

(オオシマサクラ)

(ピンクの八重桜)


池をぐるりと回ると、以前は海水を取り入れていた取水口があった。
現在は淡水の池になっている。

(海水の取水口)


終わりに池の端を渡る飛び石の妙をご覧いただき、
元大名庭園であった旧芝離宮恩賜公園に名残を惜しむことにする。

(池の橋の飛び石)

(庭園の奥から見た芝離宮庭園)






コメント (4)
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