矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

CDCの先生のレクチャを聞きました。

2010-01-25 23:13:09 | Weblog
先週、金曜日と本日、お声をかけていただいたので、感染研で、CDCからの先生のレクチャを聞きに出かけました。

日本語もnativeで、日本の文化にも精通し、幼少時代を日本で過ごした方がいらしていました。レクチャは、英語ですが、その先生のレクチャは、大変すばらしく、感銘を受けました。

よいレクチャのお手本のように感じました。

難しい内容を、噛み砕き、しかし、その領域のエクスパートでなければいえないようなコメントが満載されており、とても造詣が深い先生でした。

プレゼンテーションのあり方で、声の質、トーン、強弱、話すスピードなどは、よく言われる要素ですが、さすがに、その先生はすばらしかったです。

声の質が、とても聞きやすい良質の声で、穏やかなのですが、非常に明快なメッセージを含み、わかりやすい、ユーモアとやさしさすら感じる感じでした。

私が今回聞いた内容は、アウトブレイクの調査、細菌の抗菌薬への耐性化の問題、H1N1に関すること、そして、発展途上国でのインフェクションコントロールに関して、でした。

アウトブレイク調査のレクチャでは、さまざまな過去の事例を含んでいました。CDCの調査チームが、実際の事例としてこのような器具でこのようなことが起こった、というように原因解明した結果などについて、たくさん、教えていただきました。

たとえば、医療器具で、新製品が使用されるようになったとき、その製品と、その製品を使用するその診療プラクティスにより、アウトブレイクが起こってきた、という事例は、とても印象的でした。

New Products + Practice という状況が重なることで生じる、想定外のできことの結果としてアウトブレイクが起こった、というお話は非常に興味深いものでした。

講師の先生は、3月18日から22日までアトランタのSHEA・CDC・IDSA・APICの10年に1回の合同学会にも参加されるそうです。

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