新年度も2ヶ月目。
感染対策の習慣を新人さん、ベテランさんに振り返っていただきたい時期です。
レクチャで聞いて、「知識として知っている」レベルと、「現場で実行する」レベルには大きなギャップがあり、そこを現場でトレーニング
Hands-On-Training(現場で手ほどき)することが必要です。
全国のどこの病院でも見られる課題(感染対策上、アウトブレイクの大きな原因となりうる行為)を列挙してみます。
1. 患者さんの病室に入るときに、「手洗い・手指消毒」をまったくしていない
「いわゆるスルーして入室」、その後、手洗い・手指消毒なしで「スルーして退室」が続く。
"Gel in, Gel out" 入室時、退室時には、アルコールジェルGelで、手指消毒。
2. 患者さんご本人、患者のベッド柵やテーブルなどの「環境表面」を触れた後、手洗い・手指消毒しない
患者のベット柵、テーブル、カーテンはもっとも「汚染=細菌がいっぱい」されている状況です。
触れたあとは、すかさず、手指消毒。
3. 同じ病室で、患者Aに触れた後、手指消毒しないで、患者Bを触れる
4. 手袋をしたまま、病棟内を移動し、物品をとったり、コンピュータ(キーボード)に触れる
(手袋が触れた部分は、すべて汚染されます=交差汚染 cross contaminationで、アウトブレイク発生の温床となります)
5. 素手で、手指消毒しないまま、点滴のコネクター、チューブ、カテーテルに触れる、付け替える
6. 病棟内を、「常に」マスクして歩く=> 自分に症状がない場合、感染対策上、不適切。
マスクは汚染物、汚染されたマスクを触り(ずれてくるので常に手が触れます)、その手で、手洗いせず、患者を診察する。
マスク着用を適正に行わず、「あごマスク」「ひじマスク」と呼ばれる不適切使用。
これらは、汚染物を自身の身にまとい、動き回る(ひじにつけると、白衣やひじが汚染されており、自分が"微生物媒介者"になります)
など多数あります。
感染対策は、
「自分の身を守る」 Personal safety
「患者の身を守る」 Patient safety
の2つの大きな目的があります。
仮に、感染対策の実行が、0-100のスケールで、常に50を維持することが必要な状況と仮定します。
自分たちの病院が、例えば、いま30ぐらい(50必要な状況したで)であるところに、
例えば、2007年以降、毎年 鳥インフルエンザや新型インフルエンザ、2014年度は、エボラ出血熱、MARSなどのリスクがかかる状況でした。
そのような状況では、
感染対策の実行状況を、0-100のスケールで、「80-90」かそれ以上に維持することが必要でした。
日頃50できていても、70-80のレベルを数ヶ月にわたり維持することは極めて困難です。
それが日頃も30ぐらいで、いきなり、80-90程度が必要になれば、ハードルが高すぎるので、頻繁に現場でパニックになります。
感染対策は、どの微生物であっても、適用する原則はまったく同じ。
標準予防策
と
感染経路別対策(空気、飛沫、接触感染対策)
にすぎません。
致死率や発症後の重症度などで、使用する個人防護具の厳重さが変わる、と考えるのがよいと思います。
頭で考えてもできるようになりません。
「体で習慣つける」ことが大切です。
現場で、適正に感染対策をしている人から、
See one, Do one, Teach oneとなれば、もっともよいです。
「よいお手本がいない」状況が一番、困難ですが、みんなで声をかけあって、よりよい診療システムをつくることが大切です。
感染対策の習慣を新人さん、ベテランさんに振り返っていただきたい時期です。
レクチャで聞いて、「知識として知っている」レベルと、「現場で実行する」レベルには大きなギャップがあり、そこを現場でトレーニング
Hands-On-Training(現場で手ほどき)することが必要です。
全国のどこの病院でも見られる課題(感染対策上、アウトブレイクの大きな原因となりうる行為)を列挙してみます。
1. 患者さんの病室に入るときに、「手洗い・手指消毒」をまったくしていない
「いわゆるスルーして入室」、その後、手洗い・手指消毒なしで「スルーして退室」が続く。
"Gel in, Gel out" 入室時、退室時には、アルコールジェルGelで、手指消毒。
2. 患者さんご本人、患者のベッド柵やテーブルなどの「環境表面」を触れた後、手洗い・手指消毒しない
患者のベット柵、テーブル、カーテンはもっとも「汚染=細菌がいっぱい」されている状況です。
触れたあとは、すかさず、手指消毒。
3. 同じ病室で、患者Aに触れた後、手指消毒しないで、患者Bを触れる
4. 手袋をしたまま、病棟内を移動し、物品をとったり、コンピュータ(キーボード)に触れる
(手袋が触れた部分は、すべて汚染されます=交差汚染 cross contaminationで、アウトブレイク発生の温床となります)
5. 素手で、手指消毒しないまま、点滴のコネクター、チューブ、カテーテルに触れる、付け替える
6. 病棟内を、「常に」マスクして歩く=> 自分に症状がない場合、感染対策上、不適切。
マスクは汚染物、汚染されたマスクを触り(ずれてくるので常に手が触れます)、その手で、手洗いせず、患者を診察する。
マスク着用を適正に行わず、「あごマスク」「ひじマスク」と呼ばれる不適切使用。
これらは、汚染物を自身の身にまとい、動き回る(ひじにつけると、白衣やひじが汚染されており、自分が"微生物媒介者"になります)
など多数あります。
感染対策は、
「自分の身を守る」 Personal safety
「患者の身を守る」 Patient safety
の2つの大きな目的があります。
仮に、感染対策の実行が、0-100のスケールで、常に50を維持することが必要な状況と仮定します。
自分たちの病院が、例えば、いま30ぐらい(50必要な状況したで)であるところに、
例えば、2007年以降、毎年 鳥インフルエンザや新型インフルエンザ、2014年度は、エボラ出血熱、MARSなどのリスクがかかる状況でした。
そのような状況では、
感染対策の実行状況を、0-100のスケールで、「80-90」かそれ以上に維持することが必要でした。
日頃50できていても、70-80のレベルを数ヶ月にわたり維持することは極めて困難です。
それが日頃も30ぐらいで、いきなり、80-90程度が必要になれば、ハードルが高すぎるので、頻繁に現場でパニックになります。
感染対策は、どの微生物であっても、適用する原則はまったく同じ。
標準予防策
と
感染経路別対策(空気、飛沫、接触感染対策)
にすぎません。
致死率や発症後の重症度などで、使用する個人防護具の厳重さが変わる、と考えるのがよいと思います。
頭で考えてもできるようになりません。
「体で習慣つける」ことが大切です。
現場で、適正に感染対策をしている人から、
See one, Do one, Teach oneとなれば、もっともよいです。
「よいお手本がいない」状況が一番、困難ですが、みんなで声をかけあって、よりよい診療システムをつくることが大切です。