そこからすぐ近所。 明治維新までは、宇治神社と宇治上神社、2社一体だったらしい。
小さな神社なのだけど、立派な世界文化遺産
こちらには、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)(弟君)、応神天皇(父君)、仁徳天皇(兄君)が祀られています。
拝殿と本殿っていう、シンプルな神社なので、世界一狭い世界遺産って言われてるそうな。
真っ直ぐ参道を進んでいくと、拝殿が見えてきます。
こちらは、鎌倉時代の寝殿造形式の住宅建築として、国宝に指定されております。
誰が建てたのかは定かではないようですが、藤原頼道説が濃厚らしい。
拝殿の前には、砂の山が左右に2つ盛られています。 これは清め砂。
毎年9月1日に氏子によって奉納され、その1年、盛られてるのだけど・・・・。
なんで、この砂、崩れないのかしら?雨の日も風の日も崩れない?手直ししてるのかしらね。
ここの清め砂、販売もされてます。地鎮祭の時に使ったり、玄関や入口に播き清める事で、
邪悪なものの侵入を防ぐことができるといわれてるそうな。
この拝殿、縋破風(すがるはふ)という手法を用いた独特の美しい屋根がとっても特徴的。
屋根を撮る。なんて、ちと難しいけどね。
切妻造桧皮葺きで、左右に庇を出して、中央には板唐戸、左右に蔀戸。
昔読んだ『あさきゆめみし』の漫画に出てきそうな建物。
拝殿の横には、こちらにも桐原水(きりはらすい)。こちらで手を清めてご参拝下さいとの事。
桐原水は、宇治七名水の中の、現存する唯一の湧水。
名水なんだけど、飲んじゃダメみたいです。
そして本殿。 こちらは菟道稚郎子皇子の宮居だったと伝えられています。
平安時代後期、1060年に建立されたもので、現存最古の神社建築。
一間社流造りの三殿。平安時代後期の建築ってことだから、平安時代の材木で作ってあるのね・・・・って、
けったいなところで感動してしまったのだけど・・・・自宅であれこれネットで調べてみたら、
本殿の木材の中に、984年に伐採されたものが使われていた!!って、どうやって分かるんだ?
この本殿も、宇治神社で見た屋根と同じ、見事な曲線。
菟道稚郎子は、兄こそ皇位を継ぐべきと、父君の死後、この宇治の離宮に身をかくし、
その後、兄君、後の仁徳天皇が皇位につくようにと、宇治で自殺してしましました。
宇治川のそばに、ひっそりと建てられた石碑。『菟道稚郎子皇子の御墓』って書いてありましたよ。
余談でした・・・。
世界一狭い世界遺産、そこには色んな物語があって、行ってみて良かったって思いました。
約1000年、ずっと存在し続けてるって事も、とても神秘的なものだと思うのだけど・・・。
日本最古の神社建築、機会があれば、是非
宇治上神社
京都府宇治市宇治山田59
TEL 0774-21-4634