畑こうじ情熱ブログ

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地方の人の問題意識は的確です。

2006年12月19日 13時47分03秒 | Weblog
 ある村の漁師さんの会合に参加させてもらいました。いろいろ意見をお聞きしました。
 漁業については、補助が農業と比べて少なく、自然に左右される漁業による生計の維持が大変だという意見がありました。農業は、品目横断的経営安定化策がとられようとしていますし、民主党は、政権政策委員会で個別所得補償政策を打ち出しているのに比べて、与党・野党とも漁業に対する政策が見えてこないのは確かだと感じています。
 漁業は、農業と比べて管理可能性に乏しい現状を改めて、つくり育てる安定的な漁業に移行していくのも一つの方策かもしれません。「狩猟から牧畜へ」の漁業版です。そのために、遊休化している漁港の養殖場としての有効利用(漁港関連法規の規制緩和が必要かもしれませんが、)、このようなスキームを前提にした所得補償政策の構築が課題となるのではないでしょうか。いずれにしても、漁港を何とかしてほしいという、社会資本整備に関する要望は、漁業の場合はあまり聞かれません。単につくってほしいという要望はなされていないのです。
 また、ある漁師さんは、非常に合理的な意見を言っていました。「海産物市場の施設を何十億もかけて新たにつくろうという計画があるようだが、近くの市に市場施設が既にあるのだから、それを活用すればいいだけだ。財政難にもかかわらず、需要がそれほど見込まれない施設に過大な費用をかけて借金を後世にに残すのはいかがなものか。」
 そうなのです。地方の人も実態を踏まえた上で、よりよいお金の使い方はどうあるべきか、どのような支援が本当に有効なものなのかについて、よく考えているのです。都会の人やマスコミの論調は、地方はひたすら「つくってくれ、お金をくれ」だと言っていますが、それは地方の人に失礼であり、実態をとらえていません。時代に合った地方への支援策が求められるのです。


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