畑こうじ情熱ブログ

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天下りについて思う

2007年06月06日 11時24分28秒 | Weblog
 公務員の天下りが問題とされています。なぜ天下りがあるのかを説明するためには、日本の公務員制度や勤務実態を考える必要があります。
 国家公務員は、年次により上下が決まっており、年次が上の人が下の人の部下になることはありません。上にいくほどポストが少なくなります。したがって天下りという形で上のポストにつけない人を処遇する必要があります。また、霞ヶ関の中央省庁の公務員は、若い頃は激務(毎日、終電帰りで日付が変わってから家に着くのが珍しくありません。)の割には給料が、勤務内容、勤務実態に合わずに非常に安いのです。壮年の課長クラスになっても、金融機関などにいった大学時代の同級生に比べて年収は低いのです。
 したがって、年をとってからの厚遇は、生活保障と若い頃の苦労に対するご褒美の側面が本音としてあると考えられます。建前の理屈と本音が異なる非常にいびつなシステムになっています。
 もし、天下りをなくそうとすると、民間では当たり前のことですが、年次にこだわらない人事政策と定年まで勤務できるシステムとともに、現役時代の公務員の処遇の改善、すなわち、勤務内容、実態を正当にふまえた給与等の処遇が必要となります。
 公務員の天下り問題は、きわめて公務員制度に根源を発する問題なのです。
 公務員法改正で政府が企図している官民人材交流センター設置による省庁による再就職あっせんの禁止は、これだけでは何ら意味のないものであることは明らかです。
 現場やそれぞれの業界の知識がセンターにはないという理屈で、各省庁の実質的な関与はそのまま残るでしょう。天下りをオーソライズする隠れ蓑をつくるだけです。

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