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テレビの視聴スタイルが変わってきた?!

2014-09-16 19:55:59 | ライフスタイル

今朝、FM番組を聴いていたら「エミー賞」などに関する話があった。
ご存じの方も多いと思うのだが「エミー賞」というのは、アメリカの優れたテレビ番組に贈られる賞。
「アカデミー賞」のテレビ版、と考えてもよいと思う。

その「エミー賞」の中でも、最近は「ドラマ部門」に注目が集まっていると言う。
テレビがあった頃から、海外ドラマそのものをほとんど見たことがないので、アメリカにおけるテレビドラマ事情というのは、わからない。
ただ、FMを聞いて「なるほどな~」と、思うトコロがあった。

それは「テレビドラマでも、テレビだけで放送をしない」という点だ。
NHKなどでも「オンデマンド」に興味を持っているようで、「PC視聴者からも受信料を徴収する」という話は、以前から出ている。
現在でもNHKの「オンデマンド」は、有料なので「何を言っているの?」という気がしないでもないのだが、米国の場合「ネットで、まとめて放送」というのが、人気の視聴スタイルだという。
「毎回放送時間に合わせて視聴する」というのではなく、「放送回数分まとめてネットで視聴」という視聴スタイルが一般的(?)になってから、ヒットドラマがいくつも登場する様になった、と言う。

「まとめてネットで視聴」するとなると、放送回数が多いと言うのはそれだけ視聴時間が長くなるので、人気ドラマにはなりにくい。
その為制作側がとった方法は、同じ制作費で放送回数を減らす。代わりに質の高いドラマを作る。という方針へと転換しているという。
アメリカの場合、ドラマの放送回数そのものが日本より多く、多くのドラマが半年~1年位のようだ。
30回前後の放送回数のドラマを毎回テレビの前で視聴する、と言うのは、なかなか大変だと思う。
ただ日本の場合、3ヶ月で11回前後の放送回数なので、これ以上放送回数を減らすと言う訳にはいかないだろうが、「放送回数を減らして、質の高いドラマを制作する」というのは、視聴者側にとっては歓迎すべきことかも知れない。

もう一つは「SNSなどとの連携」だ。
ドラマの進行に合わせて、複数のシナリオを用意しSNSユーザーの声を反映しながらシナリオを差し換え、ドラマを作りあげていく、と言う手法をとる様になってきていると言う。
特に「サスペンスもの」などはその様な傾向が出てきており、SNSとテレビとを連携させるコトで視聴者を引きつけている、と言うコトのようだ。

これはアメリカのドラマ制作のお話なのだが、案外日本でもこの様なSNSなどと連携をしてドラマ制作をする様になるかも知れない。
そのメリット(?)は、なんと言っても「ドラマ制作に視聴者が関わる」という、視聴者側の満足感が高いと言う点だろう。
生活者からすれば、ネットであってもテレビであっても「映像を見る」という点では、使うツールが違うだけで目的は同じだとすれば、この様なネットを意識したドラマ作りが登場するのは当然かも知れない。

「スマートテレビで、ネットとテレビを楽しむ」と言うことは、随分前から日本でも言われている様に思うが、イマイチ現実感がないのは、テレビを制作する側にもネットを運営する側にも、制作をすると言う点で協力し合うと言う発想がないからかも知れない。
テレビドラマを見ていて「主役の女優さんが着ている服が素敵だから購入したい」と言う発想の「スマートテレビ」では、テレビドラマもテレビそのものも「そこそこ」で終わってしまう様な気がする。



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