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「貨物新幹線」の登場はあるのか?

2021-12-02 19:05:54 | ビジネス

日経新聞のWebサイトを見ていたら、今後も「新型コロナ」の変異株が発生し続けると、旅客車両がこんな使われ方をするのかな?という記事があった。
日経新聞:「新型コロナ」JR西日本、米子発京都行きカニ輸送 間一髪の4時間半

ズワイガニの解禁が11月だった。
これまでなら、ズワイガニの解禁に合わせ「グルメツアー」等が旅行会社が組んで、カニが水揚げされる山陰・北陸は観光客で賑わうシーズンになるはずだった。
「緊急事態宣言」が解除され、人の行き来きの制限がほぼなくなったとは言え、新しい変異株が発生し、海外からの入国禁止という状況になっている。
国内2例の感染者が見つかったが、欧州の状況を見れば楽観視できるとは思えない。
再び「緊急事態宣言」が発令され、旅行などに行けなくなる可能性もあるのだ。

JR各社などは「緊急事態宣言」により、旅客利用者が激減したために新しい「収益を出す」ことを考える必要が出てきた。
新幹線にしても在来線にしても、本数を減らし運行してはいるが、「コロナ禍」前のような状況になるのは、まだまだ時間がかかるだろう。
むしろ「やっと緊急事態宣言が、解除されいよいよ利用客が戻ってくるのでは?」と、期待をしていたところに、変異株の発生で、目論見が外れたと感じているのではないだろうか?

特に東海道・山陽新幹線は、連結車両の数が多い。
おそらく、10車両以上の連結で運行しているのでは?
とすると、乗客がいない車両は「空気を運んでいる」だけになってしまう。
JR西日本は、関西地域での在来線収入のほうが通勤・通学客利用が多いので、収益面でも新幹線をしのぐほどかもしれないが、JR東海に関しては、その収益のほとんどを「新幹線」によって得ていたはずだ。

もう一つ考えてしまうのは、これから先「ZOOM会議」等が普及することで、ビジネスパーソンの新幹線利用そのものが減っていく可能性がある。
連結車両を減らしたり、減便をするにしても、限度がある。
となれば、「旅客車両の貨物利用」ということも検討されるはずだ。
場合によっては、旅客車両の椅子を撤去し、貨物車両としての利用ということも、考えられるようになってくるかもしれない。
何故なら、トラック輸送に比べ新幹線を使った運搬のほうが、速いからだ。
速いだけではなく、運搬できる量もトラック輸送よりも多い可能性もある。
当然、それだけの「速さ」を求めるのであれば、運送料も割り増しということになるだろう。
割増料金を払っても「速さを求める」という人は、少なからずいるはずだ。
東京⇔大阪のような区間であれば、朝10時頃に荷物をJR駅で出しても、午後の1時頃には新大阪に到着することも可能だろう。

それだけではなく、「貨物新幹線」ということになればSDGsという観点からも、企業メリットはあるはずだ。
もしかしたら「のんびりゆったり=旅客」、「速さ重視=貨物新幹線」、という時代がやってくるかもしれない。

ただ一つ疑問だったのは、米子~大阪ではなく、何故京都だったのだろう?
確かに、京都には有名な高級料亭が数多くあるだけではなく、「間人ガニ(「たいざガニ」と読む)」というブランドガニがある事を考えれば、消費という点では大阪だったのでは?
その点が、気になっている。





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