日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

最近よく見る言葉・・・-マーケティングとは-

2005-07-25 21:21:46 | アラカルト
先週の「AERA」に「40代からの転職」という内容の記事や、今日発売になった「東洋経済」等、経済雑誌だけではなく一般雑誌にでも頻繁に目にするようになった言葉「マーケティング」。
ところで、マーケティングって何だと思います?
「オイオイ!ブログタイトルが『日々是マーケティング』って言うくらいだから、そんなこと聞くなよ」といわれそうですが・・・。

以前、学生さんに聞いたところ「『マズローの法則』とか『アイドマの法則』のことです」と、答えられたことがありました。
「マズローの法則」というのは、心理学の「欲求の段階」のこと。
「アイドマの法則」というは、「消費行動のプロセス」。
営業マンの方は、「そりゃ~、営業のサポートでしょう」と答えていました。
起業家を目指す方は、「営業ノウハウとか、経営ノウハウのことでしょ」とも。
一番多いのは「ノウハウの提供」。
一体何のノウハウの提供なのかは、分かりませんが(笑)。
どうも、一般的にはこれが「マーケティング」と言うことのよう。
しかし・・・まったく違う。

そもそも「マーケティングは、営業を無くすために考えられた」ビジネスの考え方。
マーケティングは「売るための研究」ではないという、基本が抜け落ちている。
スタートとなる考えは「市場」という「生活者」の視点。
「何故、その商品、サービスに対して対価を払うのか?」という考え方。
そして「ステークホルダー」との関係。
「ステークホルダー」とは「企業と利害関係のある人・組織」のこと。
すなわち、企業が市場に提供する商品、サービスなどの「事業定義を決めた」り、その商品、サービスの「市場価値を決める」のは「ステークホルダー」なのだ。

その為に必要なことは「マーケティングの4P」と言われるモノ。
市場に商品、サービスを効果的に提供するために、必要な基本的考え方だ。
その4Pとは・・・
「プレイス」・・・・・「売り場」
「プライス」・・・・・「価格」
「プロダクト」・・・・「製品(の品質)」
「プロモーション」・・「広告」
を指すのだ。
「マーケティング」に関する、勘違いは「4P」のうちの「プロモーション」すなわち「広告」が、「マーケティング」だと言うイメージ。
広告=広告代理店=ギョーカイと言うシンプルな、「カッコ良さそう」的イメージが、若い方に持たれることが多い。
はっきり言ってマーケティングと言う仕事は、とても地味。
スポットライトを浴びるような、仕事ではない。

もう一つ、似て非なるものは「市場調査」のこと。
確かに「市場調査」は、「マーケティング」の一つの作業だが、「市場から何を読取るのか?」ということのほうが、重要なのだ。

だからと言って、マーケティングは難しいものではない。
企業だけではなく、行政に関わる人たちであっても「生活者の視点を大切にし、自分の仕事の意味」ということを、意識すると言うことなのだから。
働く人たち総てが、ビジネスの基礎体力として必要な知識の一つが「マーケティング」なのである。

それと・・・時折書店で見かける「通勤電車で・・・」とか「○○分で分かる・・・」といったタイトルのマーケティングの本があるが、「そんな簡単なものではない」と言うことも付け加えておきたい。

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1 コメント

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ほんとにそうですよね (ttktt)
2005-08-03 01:00:03
たしかにマーケティングはかなり地道ですね。

一時期マーケを担当していたのでよくわかります。お客様の視点に立って、何が求められていているのか、どんな状況におかれているのか、データから、生の声から想像し、共感する。

マーケティング力って日本語だと、共感力みたいなものに近いような気がしちゃいます。
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