日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

テレビCMだって、貴重な文化

2009-12-29 19:39:06 | アラカルト
Yahooのトピックスに、「テレビCMのビデオ9,000本見つかる」という記事がピックアップされていた。
元となっているのは、讀賣新聞の「出前一丁♪」も…CMテープ9000本発見と言う記事だ。
1999年に自己破産した広告代理店に保存してあった、CMビデオテープが関係者が買い取り、大阪市に寄贈したものと言うコトのようだ。

私の場合、仕事兼趣味として「テレビCMを見る」というモノがある。
多くの人にとっては「邪魔者扱い」されがちな、テレビCMだが、よくよく見ていると「時代を反映している」と感じさせるモノも多くある。
何も「モノを売るだけ」のモノではない。
と言うのも、受け手となる生活者の共感が無くては、テレビCMの最終目的である「モノを売る・企業をPRする」というコトができないからだ。
もちろん、生活者の意識は日々変化しているし、求めるコトも変化している。
それを、いち早く汲み取りCMと言うカタチで具現化するコトも、大切な部分なのだ。
自分の仕事とは関係が無い!と思っていても、意外とアイディアの素となるコトもある。
その意味で、テレビCMは「社会を映す鏡」だと思っている。

先日、資生堂のテレビCMがDVD発売をされ、話題になった。
このCM集を見ると、時代時代で求められる(または理想の)美の変化が良く分る。
「CMソング」にしても、その時々の音が感じられる。
もちろん、CMと共に一種の懐かしさを感じるのは、私がこれらのCMと一緒に過ごしてきたからだ。

トコロが、今日の讀賣新聞の記事を読むと悲しいかな、倉庫で眠っていたという。
多くの人にとって「取るに足らないもの」と言うコトを、現しているなのだと思う。
でも、繰り返し言うのだが「テレビCMは、時代を映す鏡の一つ」だと思うのだ。
特に関西で作られたテレビCMは、とてもユニークでユーモラスな内容が多い。
ユーモラスなだけではなく、そこにはチョッとしたシニカルな要素と自虐的な批判が含まれている時も多い。

映像的にもメッセージ的にも、「綺麗な表現」が多い東京と「ユニークでユーモラス+チョッとシニカル」な大阪と言う文化の違いを見るという点でも、貴重な文化財として扱って欲しい・・・と、思っている。



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