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オールドメディアになってしまった、日本のテレビ局

2024-06-27 19:38:31 | アラカルト

現在、英国を国賓として訪問中の天皇・皇后両陛下。
一部では、日本のメディアの報道量が少ないのでは?と、言われているようだ。
その中でも特に少ないのが、テレビ報道という指摘もあるようだ。

その指摘がされるようになったのは、先日行われた馬車パレードからチャールズ国王主催の晩さん会の報道だろう。
テレビそのものが無い我が家では、日本のテレビ局の報道そのものがリアルタイムで見ることができない為、YouTubeの「The Royal Family Channel」というサイトのライブ映像を見ていた。
名前の通り、英国のYouTube チャンネルで、中継をするレポーターの声も無く、たたただ映像を流すだけのチャンネル。
衛兵の声や天皇・皇后両陛下を待つ英国政府の人たちの話声や笑い声等が聞こえる、という感じだった。
むしろ、その場の状況を淡々と流し続けるので、下手な小細工等が無く臨場感があり、面白かった。

サイトのアクセス数も5万人以上だったことを考えれば、日本のテレビ局報道を見ずに英国から発信されるYouTubeを見ていた方は、多かったのではないだろうか?
ご存じの方も多いと思うのだが、YouTubeのライブ配信の場合「チャット機能」で、視聴者が自由にコメントができるようになっている。
そのチャットを見て初めて、この時のライブ映像が日本のテレビ局で放送されていない、ということを知ったのだ。
そして一夜明けた昨日、日本の各テレビ局がやっと英国での馬車パレードや晩さん会の様子を、ダイジェストで自社のYouTubeサイトに挙げていた。
天皇・皇后両陛下の英国訪問の前に、秋篠宮家の佳子内親王のギリシャ訪問では、速報を流し続けていたのに、この時間的遅さはどこにあるのだろう?
おそらく多くの国民が、それを感じたのではないだろうか?
秋篠宮家佳子内親王のギリシャ訪問と今回の天皇・皇后両陛下の国賓としての英国訪問とでは、どちらがニュースバリューがあるか?
その判断の上で、日本のテレビ局は秋篠宮家の佳子内親王の方が、ニュースバリューがある、と判断したということだろう。

そもそもテレビという媒体の魅力とは、なんだろう?と考えると、そこには「即時性」があったはずだ。
日本と米国間での初めても衛星中継が、JFケネディ大統領の銃撃・暗殺事件だったことを考えるなら、このニュースが日本に与えた衝撃はとても大きく、「衛生中継」という新しい放送技術によって「日本と世界の報道の時間的距離」が、短くなったと実感できる事件でもあったはずだ。

しかし、ニュースバリューがあると思われる天皇・皇后両陛下の国賓としての英国訪問の扱い方を見て感じることは、日本のテレビ局は「オールドメディア」になってしまった、ということだ。
新聞ほど保管性は無く、だからと言って世界中で同時に様々な報道に触れることができるインターネットほどの、即時性は感じられない。
即時性は無くても、個々の生活者が自由に編集をし、保管性のある新聞等の紙媒体のようなメリットは、テレビ報道には無い。
勿論、現在はテレビ局各社がYouTubeチャンネルを持っているので、アクセスすることは簡単だし、海外から発信されるニュースは日本語訳が付く方が安心ではある。
ただ残念なコトに、インターネットを通して配信されるYouTubeのような、即時的臨場感が無いことは明白だろう。

そう考えた時、今回の天皇・皇后両陛下の国賓としての英国訪問の日本のテレビ局の扱いを考えた時、「オールドメディア(=古臭く、即時性に欠け、多くの人たちから支持をされない)」の要素が強いメディアになってしまったのだな~という印象を持ってしまうのだ。
それが、現在の「テレビ離れ」に繋がる要素の一つなのではないだろうか?





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