日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

商店街の活性化

2004-12-20 08:55:24 | マーケティング
地域の活性化のひとつとして「商店街の活性化」ということが言われるようになって、10年以上になります。
かつては「駅前にある地域の商業玄関」という位置付けであった「商店街」ですが、今は大型駐車場がある郊外型メガストアーにその主役を取って代わられました。
今では、シャッターを閉めたままの店舗が目立つさびれた一区画が駅前に立ち並ぶ。と言う状況になっています。
では、商店街に未来は無いのでしょうか?

そもそも「買い物の楽しみ」ということを、忘れてしまっているような気がするのです。
郊外型メガストアーは、食品から日用雑貨、衣料品から旅行サービスなどが、一箇所で済むことが利点です。
しかし、世界第2位の売上規模をもつフランスの「カルフール」は、この秋日本からの撤退を決めました。
以前も、「ウォルマート」が日本進出を検討しましたが、結局、資本参加という方法を選びました。
それだけ、日本の生活者は「モノを買う」ということに対して、価格や利便性だけではなく様々な要素を求めている。ということになります。
最近オープンするメガストアーは、「アミューズメント」という「ワクワク・ドキドキ」を付加しています。
言い換えれば「モノを買う」だけではなく「楽しい時間も買っている」ということになるのです。

Yahooのトップニュースに、仙台市の商店街での試みとして「河北新報」の記事を伝えています。
元々仙台には「仙台駄菓子」と言うお菓子がありました。
その伝統のお菓子を昔ながらのグラム売りで販売する、お店を空き店舗で期間限定で開店し人気を博している。というのです。
「グラム売り」、「駄菓子」という懐かしさが、人気の理由のように思われますが、そこには「モノを買う時のやり取り」という一種の情報交換や、コミュニケーションと言うビジネスの基本があります。

店頭にモノを並べて売れる時代ではありません。
まして、バブルと言う空前絶後の豊かさを経験してしまった私たちは、「モノの意味や付加価値的なコミュニケーション」といったものを求めています。

もうひとつ・・・商店街そのものの発想を変えてみることも必要かも知れません。
先日、銀座の一等地に世界最大級のシャネルブティックがオープンしました。
ここ何年か、銀座や大手町は有名ブランドのオープンラッシュが続いていました。
それぞれが特別な意味を持っている店舗の集積化です。
言葉を変えると「有名ブティックの商店街化」のようです。

「専門店の集積エリア」、「地元ならではの情報発信やコミュニケート広場」という「ワクワクドキドキ」・・・そんな発想が、必要なのではないでしょうか?

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