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コロナばかりではなかった、今年-サントリーCM-

2020-12-25 18:47:16 | CMウォッチ

今年を振り返った時、新聞やニュースなどで一番多く取り上げられたのは、「新型コロナウイルス」に関連するものだろう。
今年の漢字一文字も「新型コロナウイルス」に関連した、「密」という漢字だった。
「新型コロナウイルス」が与えた影響は、社会だけではなく、むしろ経済に与えた影響が強かったのでは、ないだろうか?
と同時に、各国の首相の対応やメッセージ力というモノも、注目を浴びることになった。
クリスマス休暇を前に、ドイツのメルケル首相が感情も露わにした「自粛」のメッセージは、これまでの冷静なイメージのメルケルさんからは想像もできないほどの、熱の入った内容だった。
だからこそ、ドイツ国民だけではなく映像を見た日本を含めた諸外国の人々の心に、響いたメッセージだったような気がしている。

言い換えれば「新型コロナウイルス」に翻弄された一年だったのだが、この年末にサントリーが「視点を変え、希望をもとう」というCMを公開している。
youtube:サントリー「2020年の希望」篇90秒

バックに流れる楽曲は、ご存じベートーベンの第9番「歓喜の歌」の英語ヴァ―ション。
そして歌っているのは、今年ストリーミングチャートで年間首位を獲得したYOASOBIの幾田りらさん。
幾田さんの美しい歌声と映像がマッチしている。
そして「新型コロナウイルス」の感染拡大で、忘れてしまっていた「日常」が「コロナ禍」の中にもあり、その中には「次への希望」がある、と気づかせてくれているような気がする。

先日知人と話しをしていた時、その知人が中々興味深いことを話していた。
それは「窓から見える風景が、人によって違う」という話だった。
「コロナ禍」で、多くの人は俯き下ばかりを見る生活になってしまったように思う。
当然「窓から見える風景」は、明るいものではないはずだ。
しかし顔を上げ、空を見ている人には全く違う風景が見えているはずだ。
その方は「窓から見える風景」と、表現をされたが違う言葉にするなら「気持ちの持ちよう」ということなのかもしれないし、違う視点で考えること、ということになるのかもしれない。

その「窓」の話を聞きながら思い出したことは、キリスト教における「窓」は「イコン」と呼ばれ、英語にすると「アイコン」になる、ということだった。
私たちがほぼ毎日のように使っているPCに表示される「アイコン」は、作業への入り口だ。
とすれば「違う窓」を見ようとすることで、これまでとは違う発想、視点が生まれてくるはずだ。
それは特別なモノではなく「日常の中にある」のように思えるのだ。

この年末、来年に向かって少しでも顔を上げ、空を見ることで、「日常の中にある希望の窓」が見えてくるかもしれない。
サントリーのCMは、そんなコトを気づかせてくれたような気がしている。





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