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テレビに代わるCM媒体・YouTube

2022-11-07 11:17:37 | CMウォッチ

我が家にテレビが無くなってから、10年以上になる。
その間、テレビCMそのものが見られない、という環境になっていたのだが、最近随分面白いCMをYouTubeで見ることが増えた気がしている。
その一つが、広島県観光連盟のCMだ。
広島県観光連盟のCMは、広島出身のPerfumeが広島弁のナレーションと楽曲を使い、以前から人気観光スポットだけではなく、今まで注目をされてこなかった自治体の魅力を伝えるような内容になっている。
CMそのものは、「コロナ禍」での行動制限が解除されてからなので、YouTubeでの公開も今年の初夏位からということになる。
広島観光連盟:「やっぱ広島割じゃ

おそらくこのような地方自治体CMの先駆けとなったのは、宮崎県小林市の移住促進PRだと思う。
宮崎県小林市:移住促進PR 

ある外国の男性が、小林市ののどかな風景を見ながら市内を散策する、という内容のCMでフランス語を話しているのかと思いきや、実は小林弁で話をしていた、というオチがあるCMで話題になった。

10年ほど前から、地方自治体がこのようなCMをつくるという発想はなかったのでは?と思うのだが、今地方自治体が積極的に地域活性化の為に様々なアイディアでCMを制作し、YouTube動画として公開するようになってきている。
もちろん、テレビCMとしてテレビでも放映されているはずなのだが、全国ネットでテレビで放映するとなると相当の費用が必要になるはずだ。
それがYouTubeとなれば、放映する為の費用が変わってくる。
その理由を説明するまでもないだろう。

実は、もう一つ気になったCMがある。
一般社団法人軽自動車協力連合会のCMだ。
軽自動車協力連合会:日本の原動力、軽自動車、リレー篇

車のCMというのは、昔も今もメーカーがするものだ、と思い込んでいたらメーカー各社の軽自動車が登場し、「あれ?」と思い注目をしたのが始まりだ。
海外では「小型車」はあっても「軽自動車」という、分類は無いといわれている。
その中でも「軽トラ」という発想は、日本独特で最近では海外人気が高まっている、と言われている。
ベストカーWeb:アメリカの牧場でも大活躍⁉現地で軽トラ&軽バンが人気な理由 

このような世界的評価の高まりもあり、日本ではセカンドカー扱いとなっている軽自動車の魅力と現状を伝える、という内容のCMを関連団体が制作をし、YouTubeにあげているのだ。
テレビのように、具体的な購買層を限定しないYouTubeだからこそ、幅広く「軽自動車の魅力と現状」を伝えることができる、という判断があったのでは?という気がしている。

その軽自動車繋がりで面白いと感じたCMが、ヤマハ発動機の「Field Born」だ。
ヤマハ発動機:Field Bron Vol.1 人をつなぐモビリティ 

こちらはあくまでも企業CMなので上述した2件のCMとは違うのだが、タイトルにある通り「今の社会的問題を自分たちはこう考え・解決したい」というものが伝わってくる内容だ。
このような内容は、テレビCMでは時間的制約や飛ばされる可能性も高い為、テレビの中では流しにくい。
飛ばされるのはYouTubeでも同じだが、「テレビCM候」というつくりではない為、何かのドキュメンタリーのような感覚で見ることができる。

テレビ局で流すテレビCMを、否定するわけではない。
ただ、個性的でメッセージ性がある内容は、YouTubeという場所に代わりつつあるのでは?という、ことなのだ。
テレビ局で放映してもらう費用を、制作費に充てる事で面白く興味深いCMをYouTubeを利用し、(あわよくば)チャンネル登録をしてもらうことで、固定的なファン獲得をしたい、そんな企業や自治体、団体が増え始めていると実感している。




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