Yahoo!のトピックスにも取り上げられていた「レナウン倒産」という記事。
日経新聞:レナウン、民事再生手続きへ コロナで販売減 (会員記事の為全文を読むことはできない)
レナウンが、中国の企業に買収されたのは2013年のことだった。
このころから、日本のアパレル企業は全体的に不振だったという印象があった。
唯一元気が良かったのが、ユニクロだろうか?
後の有名なアパレル企業そのものは、いわゆる「ファストファッション」の勢いに押されていたような記憶がある。
その中でレナウンが、真っ先に中国企業に買収された、という記憶がある。
個人的には、1960年代後半の「ワンサカ娘」のCMの印象が、とても強くその当時の日本経済の勢いのようなモノを感じる(感じるようになったのは、大人になってからだが・笑)。
その後、多くの日本のアパレル企業が海外のブランドとライセンス契約をすることで、日本のファッション市場においても「海外のブランド」が紹介されるようになり、「海外ブランド」そのものが少しだけ身近なモノにした。
例えば鐘紡はクリスチャン・ディオール、レナウンはランバンなどとライセンス契約をしていたのだ。
1990年代に入ると、それまでライセンス契約をしていた海外ブランド側から契約の打ち切られるようになった。
その頃からだろうか?日本のアパレル企業に、勢いが無くなり始めたような気がしている。
その後のユニクロなどをはじめとする「ファストファッション」の登場により、それまでのアパレル企業は、ますます窮地に追い込まれていくようになった。
その中でも一番ダメージを受けたのが、レナウンだったのかもしれない。
2013年の中国企業による買収には、驚いたがレナウンという企業そのものの魅力を以前より、感じられなくなっていた、というのもあったように思う。
だからと言って、レナウン展開しているブランドに魅力が無かったわけではないと思う。
特にメンズに関していうなら、「ダーバン」や「アクアスキュータム」、「インターメッツオ」といった、コンサバティブでありながら、オシャレ感のあるブランドを展開していた。
どのアパレル企業でも同じだと思うのだが、メンズでの売り上げよりもレディースでの売り上げがしっかり無いと、経営としては厳しかっただろう。
それは、百貨店の売上構成を見ても、一目瞭然だろう。
何より婦人服そのものが、なかなか売れない時代になってきているのかもしれない。
それは単に「新型コロナウイルス」の感染拡大という問題だけではなく、女性のお金の使い方が変わってきている、ということなのかもしれない。
「ファストファッション」で、シーズンごとに服を買い替えることが当たり前になっていれば、レナウンをはじめとするアパレル企業は価格的に太刀打ちできない。
それだけではなく、女性のファッションそのものがカジュアル化してきている。
女性向けファッション誌などでも、「少ない服で、1週間コーデ」等の特集が、毎シーズンのように組まれる。
TPOによって着分けるというよりも「ワンマイル=TPOに関係なく、様々な場面で着られる服」という、意識になってしまうのも、当然かもしれない。
そう考えると、レナウンの倒産は女性のファッションに対する意識とお金の使い方の変化によるところのほうが、大きいのかもしれない。
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