日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

値上げに増税・・・使い道を明らかにして欲しい

2012-07-25 19:25:35 | 徒然
東京電力の一般家庭向けの値上げ申請が、認可されたようだ。
フクシマ事故以来、原子力発電の代わりに稼働させている火力発電で使う原油などの値上がりで、値上げ申請となったのだが、今回の申請は8%台。
当初の10%台より、随分圧縮された様に思える。
本当に圧縮されたのだろうか?

フクシマ事故で明らかになったのは、日本の原子力行政=原発ムラの存在だけでは無く、電気料金の作られ方も初めて、多くの生活者が知るところとなった。
その結果、一般企業とは全く違う考えで「販売価格」とも呼べる電気料金が決められており、その内容も想像を絶すると言うか、考えられない積算法だった。
と言うコトは、コレまで原油高だからという理由で、値上げられていた電気料金も、実際の原油の上昇分以外に上乗せされていたのでは?と、不信感を与えるに十分な内容だった。

一般企業であっても、一つひとつの商品の価格の内訳となるような情報を開示するコトはない。
しかし、社会全体にある「暗黙の市場価格」の様なものがあり、極端に高かったり逆に低かったりすると、「何かあるのでは?」と生活者側が判断をし買い控えをするコトができる。
電気料金に関して言えば、生活者は選択の余地がなく、半ば電力会社の言い値が電力料金となっていた。
それが大きく崩れたのが、フクシマ事故をきっかけとした一連の電力事業の実態だった。

そんな厳しい生活者の視線の中で決まった「電力料金の値上げ」。
是非とも、「値上げた内容とその結果」を決算報告書以外で、報告をして貰いたいものだ。
と言うのも、それらの情報を元に「節電できるトコロ・自然エネルギー発電の状況」というものが判ってくるはずだからだ。
特に自然エネルギーの買い取り制度が始まると同時に、電力料金への上乗せがスタートする。
自宅にソーラーパネルなどを取り付けるコトができない人たちにとって、自分が使用した電力だけではなく、自然エネルギー負担も気になるトコロだからだ。

そして先週末、いきなり自民党から「消費税増税分を公共事業に」という案が出ている、と言う新聞の報道があった。
この報道を読んで「消費税増税は、生活保障に当てられるんじゃなかった?」と、思われた方も多いのでは?
東日本大震災の被災地での公共事業は、被災地のインフラを整え、生活ができる様にする為のコトなのでそれはわかるのだが、どうやら自民党から出てきた公共事業は、旧来の「議員さんの実績作り」的な印象を受けてしまう。
一体、どんな発想を持ってその様な考えができるのか?
是非とも、その発想の元を生活者の前でプレゼンテーションをして欲しい。

元々、日本の議員さんたちはどうやら言葉が足りないようで、ここぞ!と言う時の説明不足が目立つ。
それが一つの政治不信へとなっているのでは?

東京電力を始めとする電力会社への不信感も政治不信も、どうやら説明不足・プレゼンテーション能力という点があるような気がしてならない。


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