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Twitterの利用制限の目的は何だろう?

2023-07-03 20:09:43 | アラカルト

私のTwitter友達数人が、「不具合なのかな?」というtweetを昨日していた。
私の場合、Twitterそのもののフォローをしてくださっている方もフォロワーしている方も、100人に満たない「ライトユーザー」なので、「不具合」という状況にはならなかったのだが、突然の「不具合」ということで驚いた。

イーロン・マスク氏によるTwitter買収騒動から、Twitterのトラブルが目立つようになってきた気がする。
そして、事実「今回の不具合」について、イーロン・マスク氏がコメントを発表している。
Huffpost:Twitter、1日の閲覧ツイート数の制限導入「認証なしアカは最大1000」とマスク氏 

ご存じの方も多いと思うのだが、「認証アカ」というのは、以前は「青バッチ」などと呼ばれていたアカウント名の後につく、「青いチェックマーク」のことだ。
マスク氏がTwitter社を買収する前は、一定数のフォロワー数に達しないともらえなかった。
それをマスク氏は、フォロワー数ではなく「申請購入」という方法を導入した(はずだ)。
結果、フォロワー数とは関係なくお金を払えば「青バッチ」をもらえるようになった。
その背景にあるのは、Twitter社の収益改善が目的という説明が、マスク氏からされていた(と記憶している)。

Huffpostの記事にあるように、マスク氏の言い分にも一理あると思う。
アカウントを乗っ取られ、アダルト系のtweetを大量にリツイートされたフォローさんもいたからだ。
ご本人が気づかない間に、アダルト系のリツイートを大量にされることで、乗っ取られた人の信用問題にもかかわることなので、このようなことを防ぐという意味では、それなりの効果は期待できるのかもしれない。

その一方、企業などでは「#タグ検索」と言って、「#」タグが付いた関連キーワードから、様々な情報を得ようとしている。
「#タグ」そのものが、tweetした人にとって「多くの人に知ってもらいたいキーワード」として、設定をし、自分のフォロー・フォロワー以外の人達の目に留まるようになっているからだ。
むしろ、このような「#タグ」によって、新たなフォロワーさんを獲得するコトができ、影響力のあるフォロワーさんであればTwitter内での広告のような役割も果たしてくれる。
もちろん、そのようなユーザーさんは決して多くはない。
むしろ主眼となるのは、「意識調査」的なところだろう。

それが分かるのが、企業tweetの中には「アンケート調査」が多いということだ。
Twitterを利用している人、と限定をされるとはいえ、かつてのような電話を使った意識調査などよりも、遥かに効率がよい。
それだけではなく、電話調査のような「押し付け感」が回答者にはない、というメリットがある。
今では、Twitterで出来る事が、単なるコミュニケーションだけではない、ということなのだ。

そのようなことを十分理解した上で、「認証アカウント」を有料化するコトで、新たな収益の柱を作ろうとしているのがマスク氏、ということになる(のでは?)。
そのように考えると、SNSというインターネットコミュニケーションツールの在り方が変わり始めている、ということなのかもしれない。
イーロン・マスク氏の「収益至上主義」的な物言いには、辟易とするところがあるが、そこから垣間見れる「本音」のようなところに、今後のSNSの姿の一つがあるように感じている。