日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ファッションは、トレンドよりも自分らしさ

2021-10-12 20:22:17 | ライフスタイル

秋と夏の間で、体調と崩していたようだ。
PCに向かうも、言葉が出ず空回りをしていたため、お休みをさせて頂いた。

それでも、ニュース等のチェックは欠かさずHuffpostに、面白い記事があった。
Huffpost:「好きなものを着なさいよ。80年間の保証付きよ」ファンキーな祖母の声で”呪い”が解けた。朝日夜さんのマンガに反響

拙ブログにこられる方は、ご存じだと思うのだが、ファッションについてのエントリをさせて頂くことも多い。
その時は「時々のトレンド=流行」をテーマに書くことが多いのだが、トレンド=流行=それらのファッションをしなくてはいけない、という流れで書いているつもりはない。
どちらかというと、デザイナーが表現したい時代感のようなものに注目しながら、エントリをさせて頂いているつもりでいる。

とはいうものの、ファッションを追いかけることが悪いコトだとは思っていない。
問題だと感じるのは「自分に似合う?」という疑問を持ちながら、ファッションを楽しむのではなく、「流行りだから。このファッションじゃないと、時代に乗り遅れて恥ずかしい」という感覚を持って、トレンドを追いかけることだ。
ファッション業界では、このような感覚でファッションを追いかける人達のことを「ファッション・ヴィクティム=ファッションの犠牲者」と呼んでいる。
残念なことに、今の日本のファッション業界はこの「ファッション・ヴィクティム」と呼ばれる人たちに、支えられているという現実は否めない。

その理由の一つが「安心感」だ。
周囲の人たちと似たようなファッションでいる、という「同調性」から起きる「仲間意識」的な安心感と言えば分かりやすいかもしれない。
似たようなファッションをすることで、一つのグループを形成し、その中で互いに安心感を得ようとする傾向が、日本は強いように感じている。
特に若い世代では、このような「ファッションによるグループ形成」という現象が、起きやすいのかもしれない。
「ヤンキー」と呼ばれる若者たちの服装やライフスタイル等と言えば、分かりやすいかもしれない。
自主的ではないが、「制服」等は「帰属意識」を着る人に持たせ、るツールと言えるかもしれない。

そのようなグループ形成の「アイコン」としてのファッションが、「社会人らしさ」とか「年相応」という言葉に、置き換えられた上にファッション誌等で紹介されるスタイルを求めてしまっている、という現実があるのでは?ということなのだ。
その傾向が一番出るのが、「就活ファッション」だろう。
誰もが同じ色のスーツを着、似たようなカバンを持ち、ヘアースタイルもほぼ同じ。
雑誌等で紹介された「就活ファッション」からはみ出ると、就職活動が上手くいかない、という呪縛にとらわれていると感じることが多々ある。

もちろん、TPOは大切だが、昨今の「マナー講師」による訳の分からない、ご高説にとらわれることなく、若い方たちは「自分が着たいもの」と向き合って欲しい、と考えている。
何故なら、ファッションそのものは「表現」の手段であり、「あなたらしさ」を伝える方法だからだ。