2月中旬、島根県の丸山知事が「島根県下での聖火リレーの中止を検討している」と、発表し話題となった。
ニュースで大きく取り上げられたコトから、聖火リレーの警備などにかかる費用が自治体負担で、負担額も財政の厳しい自治体の負担増になっている、ということなども公になることとなった。
このような報道を受け、「島根県知事の言っていることは、もっとも!」という声が上がっている。
その一方で、聖火ランナーとして予定されていた俳優やタレントさんたちが、「辞退を申し入れている」ということもわかってきた。
ランナーを辞退する理由は様々で、愛知県下を走る予定だった将棋の藤井二冠などは、このような騒ぎになる前の昨年中に、辞退を申し入れている。
高校中退を決めた頃と重なることから、「将棋に専念したい」という気持ちの方が強かったのだろう。
藤井二冠のような理由の辞退者もいれば、「スケジュールが合わなくて」という理由で辞退される方も増えている。
ロンドンブーツの田村淳さんのように、森前会長の差別的発言や「人集めのためのタレント聖火ランナーに、田んぼを走れと言われた」という理由であれば、それはそれで納得のいく辞退理由だと思う。
ただ「スケジュールが合わない」という理由は、どこか取ってつけたような苦し紛れの理由のようにも思える。
何故なら、延期となったとは言っても「聖火ランナー」として依頼を受けたのは、おそらく一昨年位だろう。
それから昨年延期となり、改めてスケジュールが発表されたとしても、島根県知事が「聖火リレー中止の検討」を発表する前には、聖火ランナーには連絡があったはずだ。
藤井二冠の場合、昨年暮れには辞退の申し入れをしていた、という報道もあったことから、今になって「スケジュールが合わない」ということが解せないのだ。
「スケジュールが合わない」という理由で、聖火ランナーを辞退される方がここに来て増え始めているコトを考えると、島根県知事が懸念していたような理由とは別に、ランナー不足により各都道府県を回る「聖火リレー」そのものが難しくなるのでは?という、気がしてきている。
そこで一つの提案だが、オリンピックそのものは「都市開催」と決められたスポーツイベントだ。
とすれば、聖火ランナーとして走ることが決まっている方々が、東京都庁から区市町村をくまなく「聖火リレー」をし、最終ゴール地点を新国立競技場にすれば良いのでは?
今のような「コロナ禍」の中では、相当の感染予防対策をしても厳しい部分があるとは思うのだが、感染拡大を都内だけで封じ込めると同時に聖火リレーを行う、というのであれば、このような方法も一案なのではないだろうか?