日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ファッションと性差

2014-08-28 19:38:59 | アラカルト

昨日、1日出先で仕事をしていた。
お昼になり、近くのコンビニまでお昼ご飯を買いに出掛けた時、「アレ?どこか違和感があるな~」と感じる人に出会った。
その人は、筋骨隆々な体格を自慢するかの様なランニングを着、坊主頭に野球帽を被っていた。
一見すると「昼休みのランナー」という感じだ。
何気なくみていると、その人の手には女性用のミニボストンバッグ。
「え!」っと思い足下を見ると、若い女性に人気の「グラディエータータイプの白いハイヒールサンダル」を履いている。
ハイヒールサンダルということもあり、歩き方が不自然というか、どこかぎこちない。

私が「どこか違和感がある」と感じたのは、そのミニボストンバッグとハイヒールサンダルの為だったのだ。
しかし、道行く人たちはそんな「彼」の姿を気に留めることも無く、通り過ぎていく。
もしかしたら、この界隈では案外有名人なのか?と思いながら、「何かの罰ゲームみたいだな~」と感じながらいた。

その帰りの地下鉄車内で、「なんか違うな~」という人を見かけた。
車内が混み合っていたので、最初は30~40代の女性かと思っていた。
少しずつ車内が空いてきて、フッとみるとどうやら男性のようだ。
ハーフパンツにサンダル、と言うカジュアルなスタイル。
にも関わらず、どこか「違う」と感じてしまう。
何故だろう?としばし考えていると、その男性が「女性向けのTシャツ」を着ていることに気がついた。
週末に折り込まれるユニクロなどの広告を見て頂ければわかると思うのだが、「Tシャツ」と言っても、女性と男性では襟の開きが違う。
表示は同じ「クルーネック」となっていても、女性向けは鎖骨あたりが見えるくらい襟開きが大きい。
それだけでは無く、襟付けそのものも違っている。
以前は、女性も男性も同じだったのだが、ここ数年は女性向けと男性向けとでは襟のデザインが違うのがトレンド(?)となっている。
だから「女性向けTシャツ」だと、気づいたのだった。

昨年、ある男性が「ユニクロのヒートテックは、奥さんの買い物に紛れ込ませて自分の分を買っている」という話をしていたのを思い出した。
理由は「婦人物は、襟開きが大きいのでYシャツのボタンを外してもチラ見えしない」ということだった。
体格的に女性物が着ることができる方なので、その様な選択をされたのだと思うのだが、その時は「へ~~~」と思った程度だった。

昼間見た「ハイヒールサンダル」の男性はともかく、Tシャツなど元々「ユニセックス」なファッションアイティムなどは、女性向けの商品であっても男性が着る、と言う時代になってきたのだろうか?
「たまたま偶然」、「何かの勘違い」ということも考えられるのだが、華奢な体つきの若い男性で「気に入っている」ものであれば、女性向け・男性向けということは気にしなくなりつつあるのかも知れない。

そんなコトを考えた1日だった。