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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

40代、50代のファッションと通販

2014-04-08 21:00:17 | ビジネス

定期的に送られてくる通販のカタログだけではなく、新聞などで紹介される通販の商品を見ていると、「若い世代の新聞離れもあってだろうが、40代50代を対象とした商品が随分増えている」という印象がある。

若い世代がネット通販などを利用しているのか?と言うと「どうなのだろう?」と、思うトコロがある。
確かに楽天などのファッションサイトを見ていると、若者向けの商品も数多くあるし、何より価格帯が若い人達でも手を出しやすそうな価格設定になっている。
「それなりに売れているのだろう」とは思うのだが、「なかなか姿が見えてこない」という実感もある。
と言うのも、ファッションのカジュアル化によって、様々な「ボーダーレス」が起きている様な感触があるからだ。
例えば、服装による「ON・OFF」の切り替え。
「どこへ行くのもジャージ」という若者が、最近では少なく無い。
だからと言って、彼らがファッションに興味が無い訳ではない。
彼らなりのファッション表現として、ジャージを着ている、と言うことだ。

それに比べ、40代、50代は「JJ」等の雑誌でファッションを見習った世代。
ここ1、2年で創刊された雑誌もこの40代、50代を対象とした雑誌が目立つ。
それだけではなく、雑誌そのものが「カタログ」の様な役割を果たしている。
有名ブランドの商品が掲載されているだけではなく、ご丁寧に価格まで表示してあり、モデルさんたちも、自分が20代の頃に読んでいた雑誌のモデルさんが中心。
コーディネート指南のようなことまで、記事として掲載されている。
言い換えれば、商品を販売しない「カタログ」のような感じだ。

そう考えると、通販のカタログで対象としやすいのは、やはり40代、50代なのだと言う気がする。
経済的にもゆとりがある、と考えてのことだろうが、それ以上に「個性」と言うより「お手本に習うファッション」に安心感があるからだろう。
だからこそ、購買対象として分かり易く訴求しやすいと考えているのだと感じる。

もう一つは、逆にその様な世代を対象とした商品が、通販くらいでしか買えない、と言うこともあると思う。
婦人服の売り場を歩くと、40代、50代が「着てきれいに見えるファッション」というのは、余り見かけ無い。変にシニアを意識しているか、若いかどちらかなのだ。
その様なスッポリ抜け落ちた感のある世代を、対象にしているのが通販という感じなのだ。

この40代、50代と言うのは、年齢以上に「若さ」を意識しているし、消費行動を注目する必要があると思う。
と言うのも、この様な傾向はこの世代以下に共通する意識だからだ。