昨日そして今日の2日間で、同じ鉄道がニュースになった。
東日本大震災で被災した、「三陸鉄道」の全面復旧のニュースだ。
このニュースを見ていると、一つ気がつくことがある。
それは昨年放映されたNHKの「あまちゃん」との関係だ。
ご存じの通り、「あまちゃん」は「じぇじぇじぇ」という流行語だけではなく、視聴率そのものも高く、終了前には「あまロス」という言葉さえ生まれた。
「あまちゃん」の後に放映された「ごちそうさん」のほうが、視聴率そのものは良かったはずだが、話題という点では「あまちゃん」のほうが多かったのではないだろうか?
ドラマの出来云々というのではなく、話題という点だけを見てみるとドラマ以外の話題が多かったのも「あまちゃん」の特徴という気がしていた。
そして、昨日・今日の2日間で「あまちゃん」の凄さは、「出演者とロケ地との関係」にあるのでは?と言う気がしてきた。
確かドラマ放映中、主演をされていた能年玲奈さんや祖母役の宮本信子さんなどが、ロケ地でのイベントなどに積極的に参加し、被災地であるロケ地が話題になったことが度々あった。
そして今日の復旧イベントでは、ドラマの出演者が駆けつけ、全面復旧の話題に花を添えた。
朝の連続ドラマそのものを見ないので、定かではないのだが「あまちゃん」程、ロケ地と出演者が一体となったドラマは今まで無かったのではないだろうか。
放映中からその様な関係ができているので「あまちゃん」の話題は、「三陸鉄道」の話題であったり、被災地の話題として結びつくようになったように感じる。
実際、今日の完全復旧のニュースを見て、大漁旗で電車を迎える地元の人達の姿を見て、「あまちゃん」を思い出した方もいらっしゃるのではないだろうか?
そして「あ~~、全面復旧。開通をしたんだ」と、ドラマを見ていただけなのに、何故かホッと安心をされた方も数多くいらっしゃるのでは?と、想像している。
それほど「あまちゃん」というドラマが、「三陸鉄道」やロケ地である被災地が地続きになっていた、と言うことだと思う。
結果としてドラマという枠で終わるのでは無く、副産物的かも知れないが、被災して2年が経過し、被災地への関心が薄れそうになるのを止め、逆に興味を持って、集客するような素地を創った様な気がしている。
その意味で「あまちゃん」と言うドラマは、これまでの朝の連続ドラマとは異質な関係をロケ地と創ったドラマだった、という気がしている。