日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

意外に思えて、地元民からすれば当然?

2013-04-04 12:58:29 | ライフスタイル
昨日の産経新聞に、松江にオープンしたスターバックスが、開店初日売り上げが全国店舗最高だった、と報じていた。
松江のスタバ、開店初日の売り上げが全国店舗の最高を記録

記事の内容を読むと「意外な結果」という印象がある。
しかし、地元の人達からすれば当然!と言う気がしているのでは?
と言うのも、松江には古くから珈琲専門店がいくつかあり、珈琲そのものを楽しむ人が多かったからだ。
それだけでは無く、松江市のお隣・安来には「カフェロッソ」と言う、世界バリスタチャンピオンシップで準優勝をし、数年前は、某コンビニの「達人の珈琲」という商品を監修していらっしゃっていた方が開いた珈琲専門店がある。
西に行けば、石見銀山近くの大田市にはイタリア・カフェ・カリアーリの日本代理店・山内交易のお店がある。
島根県では無いが、お隣の米子には楽天のショップ・オブ・ザ・イヤーを連続で獲得している「澤井珈琲」がある。

都会に人達からすれば、「カフェ」と言うオシャレな雰囲気とはかけ離れた田舎と言う印象なのかも知れないが、決して「コーヒー」を楽しむ文化が無かったわけではない。
むしろ、松江などは「不眛流」という独特の茶道の文化があり、お茶を楽しむことそのものが、日々の生活の中に溶け込んでいる。
その流れとして、コーヒーを楽しむと言うことも、ごく普通のこととしてあったのだ。
もしかしたら、テイクアウトのカップやマグを持って、足早にオフィスに向かう都会の人達よりも、ゆっくりと楽しむ時間を持っているかもしれない。

むしろ、オープン初日の売り上げが多かった分、その後が大変だと思う。
「物珍しさ」が無くなったとき、スターバックスの実力が試されるからだ。
もし今後撤退ということがあれば、「田舎だから、集客出来ずに撤退した」と思われるかも知れないが、決してその様な理由ではない、と言う可能性もある。
何故なら、上述した通り既にコーヒーの名店と言われる様なお店が、普通に松江周辺にはいくつもあるからだ。

ところでスターバックスのコーヒーって、価格に対して美味しいのだろうか?
「スターバックス」という雰囲気を売っていて、その雰囲気に価値を見いだしているファンが多い、と言う気がするのだ。
その「雰囲気」も「タリーズ」のようなライバル店も登場し、「カフェ」というスタイルと雰囲気だけでは、難しい時代になってきているのでは?と、感じているのだが・・・。