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ノーベル賞ウィーク始まる

2012-10-08 18:39:39 | 徒然
先ほど、新聞社のサイトを見ていたらノーベル賞生理学・医学賞に、京都大学の山中教授が選ばれたと、速報があった。
喜ばしいコトだと思う。

今年春、名古屋大学であった市民公開講座で偶然受講した「血管再生医療」についての講座でも、このiPS細胞についてのお話を伺うコトができ、その時、未来の医療という点でとても期待できる基礎的研究が、この日本で行われ、世界をリードしているコトが、何よりも喜ばしいコトだと思っていた(土曜日の「青色LED」のお話より、こちらの話のほうが私にはわかりやすかった・笑)。

この生理学・医学賞を皮切りに、次々とノーベル賞各賞の発表が行われる。
経済部門については「・・・???」というコトは、以前言われていて、余り意味のある受賞ではない、と一部では言われているようだが、それ以外の賞については、私たちの生活を大きく変える研究が多い。
それも基礎研究というか、先駆者的研究者が、評価される傾向にあるように感じている。

土曜日に聴いた「青色LED」の発明者である赤教授のお話でも感じ、拙ブログでもエントリさせて頂いたことだが、グローバル化していく経済の中で「日本らしさ」という点を考えると、やはり「基礎研究」が重要になっていく様な気がしている。
違い言葉で言うなら、「オリジナリティー」というコトかも知れない。
「基礎」と「オリジナリティー」が、同じなのか?と言われると、説明が難しいのだが、基礎研究の先駆者としての独創性、と言う解釈をして頂ければと思っている。

そう考えると、今の日本の企業はどれだけ「オリジナリティー・独創性」と言うコトに、力を入れているのだろうか?
実は「オリジナリティー・独創性」を持った研究などは、それなりの経済的バックアップが必要だ。
それらの資金を削って、利益を得やすいような状況になっている可能性はないだろうか?
既にできあがってしまった技術を使って物を作るのなら、日本の企業でなくても十分できるはずだ。
むしろ品質さえ問題無ければ、人件費などの安いトコロで作った方が良いだろう。
それが今の家電の状況なのでは?

実は、「青色LED」の発明によって、薄型液晶テレビが一般化しそれをリードしてきたシャープは、経営の危機に直面している。
しかし「青色LED」を発明した赤教授が中心となって取得した特許による収入は、世界中の企業から入ってきているのだ。
それだけではなく、赤教授が在籍をしていた名古屋大学もその恩恵に預かっている。
なんとも皮肉な感じがするのだが、それが事実として有る。

これからの日本を考えると、やはりこの様な「創造性のある基礎的研究」に社会が投資すべきだと思う。
そして山中先生のiPS細胞研究に見るように、時には海外の大学との駆け引きも考え無くてはいけない時代になってきている様に感じる。