日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

で、自民党はどうする?

2009-05-11 22:27:31 | 徒然
今日の夕方、突然民主党の小沢さんが代表を辞任した。
昨日の讀賣新聞の世論調査では71%が続投に納得できないと答えている。
その世論調査の結果を受けたわけではないだろうが、唐突な辞任という気がしないわけではない。

ところで、ご存知の通り世論調査ででた「納得できない71%」というのは、「西松建設違法献金による秘書逮捕」に対する説明責任と、政治家としての責任の取り方に「納得できない」というコトだろう。
ただ、この「西松建設違法献金」については、小沢さんだけの問題ではない。
確か、自民党にも「疑惑が持たれた人物」がいたはずだ。
小沢さんばかりがクローズアップされ、すっかり忘れ去れてしまった感があるのだが、国民から見れば「どっちもどっち」という気がしているのではないだろうか?

この「西松建設違法献金」が表ざたになってから、民主党内外から「小沢おろし」のようなモノが起こり、国民も「政治家ではなく、政治屋・小沢さん(というより「選挙屋」か?)」に、嫌気があったコトは確かだろう。
その結果として、麻生さんの人気が高まったように見える数字も現れていた。
むしろ今の「麻生さん支持」の数字は、小沢さんの数字が下がったために生まれた「数字のマジック」的なモノではないだろうか?

今日の小沢さんの辞任劇で、「説明責任を果たしていない」と口撃する自民党の方もいらっしゃるようだが、「同じように『西松建設違法献金』で名前の挙がった、自民党の大臣さんはどうなの?」というのが、国民が思っていることなのでは?

さてさて、自民党はどうするのだろうか?

与党・自民党云々で、経済が大きく影響されないという現実はあるのだが・・・。

トヨタから学ぶモノ

2009-05-11 11:21:18 | ビジネス
先週金曜日、日経新聞他の新聞各紙だけではなく、テレビのニュースでもトヨタ自動車の大幅赤字取り上げられていた(紹介記事は日経新聞)。
トヨタ大幅赤字の要因は、「国内外問わずの販売台数の落ち込み」と「為替の影響」だといわれている。
実際、国内の自動車販売台数は年々減りつづけていたし、それを大幅にカバーしていたのが北米市場だった。
その北米市場が、昨年起きた「リーマンショック」で急激に落ち込み、トヨタだけではなく自動車業界全体に打撃を与えた。
そんなことを、改めて説明する必要はないだろう。

「世界のエクセレントカンパニー・トヨタ」だが、毎日新聞のWEBサイトには赤字拡大の要因と今後についての記事が掲載されていた。
トヨタ、歴史的赤字決算 急拡大が裏目に 販売急落の打撃増幅という、記事だ。
私にとって、トヨタが急拡大というのは印象としてなかったのは、北米市場の状況を知らなかったからだと思う。
そして、記事を読んで興味深い点がいくつかあった。
その一つが「北米市場を意識した(大型)ピックアップトラックを作っていた」というコトだ。
市場を意識した「いかにもトヨタらしい戦略」だともいえるのだが、本当にトヨタが作る必要があった車種だろうか?と、思うのだ。
もちろん、このテキサス工場が稼動する前から、ピックアップトラックを作っていたと思う。
事実、私が20数年前アメリカ旅行した時、「TOYOTA」ネームの入ったピックアップトラックを見たような記憶がある。
しかし、このサイズのクルマは、GMなどアメリカ企業の独壇場だったと思うのだ。
その市場に進出することが、トヨタにとって「全世界売上No.1企業」となると考えたのだろうか?

もう一つ気になったことは、過剰とも思える北米工場での設備投資だ。
日本国内では、「トヨタ=合理性・効率性」の象徴だとも言えると思うのだが、北米工場では決してそのようなコトではないようだ。
その象徴的存在だったのが、テキサス工場ということになるようだが、「非熟練者がいない」という指摘にも、やや驚くのだ。
というのも、日本国内においては「熟練期間工や派遣社員」を、思いっきり切ってしまったコトは、ニュースなどでも取り上げられた。
反面「非熟練者が工場のラインに立っているテキサス工場」というのは、どこか違和感があるのだ。
もちろん、現地法人として地元の人たちの雇用というのは絶対命題だとも言えるが、では何故熟練期間工を正社員として採用し、テキサスへ派遣しなかったのだろうか?
何となく、「形ばかりが大きくなり、その実現場の空洞化が進んでいる」ように、思えてしまうのだ。
これではいくら「プリウス」などの次世代車を作り出そうとしても、作る現場が空洞化しているようであれば、投資に似合うだけの収益などは確保できない。

今回の「トヨタの大幅赤字」の陰にあるのは、「形ばかりが大きくなった、エクセレントカンパニーの実体」というコトなのではないだろうか?
そこから、学ぶべき点は幾つもあると思うのだ。