日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「新型インフルエンザ」の陰で・・・

2009-05-24 07:15:44 | アラカルト
この1週間は「新型インフルエンザ」に振り回されたような、週だった。
アメリカに渡航していた女子高校生が発病し、その高校に対して批難や苦情が殺到したとも聞く。
その前にあった関西の場合も、同様な批難や苦情が殺到したようだ。
確かに事前に憂慮すべき点があったにしても、蜂の巣をつついたような騒ぎ方は、どうなのだろう?
休校中の学校の生徒たちが、繁華街に出かけたコトに対して、同世代たちの批難などは余り聞かれなかったようなのだが・・・。
チョッと、ヒステリックな騒ぎ方をしてしまったのでは?と、感じる。

そんな「新型インフルエンザ」の陰で、BSE検査を緩和へ、米国産牛肉の輸入条件も調整かと言うニュースが、ヒッソリと報道されている(紹介記事は讀賣新聞)。
このBSEが初めて報告された時の騒ぎは、「新型インフルエンザ」の比ではなかったように記憶している。
もちろん、日本でも発病した牛が何頭も発見され、その度にニュースになった。
最近は、ほとんど聞かなくなり、あれほど反対があったはずの「米国産牛肉」も輸入が再開され、その検査基準も段々と緩くなっていった。
今では、すっかり忘却の彼方・・・と言う感じのタイミングで、今回の輸入条件の緩和だ。

BSEの問題は、「新型インフルエンザ」のような感染病とは違う怖さを持っている。
それは、多くの生活者が予防できないと言うコトだ。
そのため、知らない間に口にし、病気になる可能性が大きい。
だから、消費者団体などは「厳しい制限」を要求し続けてきたはずなのだ。
ところが、「ほとぼりが冷めたら・・・」と言う感じで、徐々に緩和をされ、「規制から7年経過」と言う、時間的なコトで緩和されようとしている。

もちろん、7年の間に米国でも検査体制が拡充し、日本が要求しているレベルの検査の実施が可能になっているのかも知れない(個人的には、元々の検査体制がズサンだったので、期待できるのかが疑問なのだが・・・)。
でも、この時期に何故?と言う気がするのだ。
1ヶ月ほど後であれば、「新型インフルエンザ」についても、落ち着いた対応ができるようになり、この「BSE問題」に対しても考えられると思うのだ。
急ぐ必要が何処にあるのだろう?と、思ってしまうのだ。