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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

アスリートのおやつと若い女性

2008-08-21 21:51:33 | マーケティング
毎日新聞のWEBサイトに、内村航平選手が好物のチョコ菓子、爆発的人気という記事があった。

北京オリンピック男子体操で銀メダルを獲得した内村選手だが、その活躍で一躍時の人となった。
女性週刊誌やテレビ、スポーツ新聞などでは、特集を組まれるほどの人気ぶりのようだ。
そのような記事の中で話題になったのが、紹介記事の「チョコレート菓子」だ。

実際コンビニなどに行くと、1個31円(税込)で販売されている。
販売されているコーナーは、子供向けの駄菓子などの場所だ。
なかなか派手なパッケージで人目を引くのだが、よくよく見るとパッケージには「若い女性に大ヒット中!」とある。
おそらく、お昼のお弁当を買いにきたついでに、「チョコッとおやつ」として買っていくのだろう。
もしかしたら、最近コンビニやドラッグストアーなどで見かける「シリアルバー」と同様の食べ方をしているのかもしれない。
栄養面では、シリアルバーだと思うのだが、小腹がすいた程度であれば十分満足できると思われる。
パッケージ的には、若い女性向きというより、若い男性向きという気がしないでもないのだが・・・。

HPを見てみると、この商品10年以上のロングセラー商品のようだ。
売れ行きグラフを見てみると、発売当初から数年ほどはじわじわと売上を伸ばし、ここ3、4年ほどで急激に伸びている。
まさか、内村選手が買い占めていたわけではないだろうに・・・。
やはりパッケージにあるように、若い女性のコンビニついで買いによるものだろうか?
と思っていたら、内村選手の出身地である九州限定発売だったのが、全国販売になったからのようだ。
といっても、商品そのもののが美味しくなくては、意味がない。
だから、口コミ情報キャッチ力の高い若い女性の間で、人気となったのかもしれない。

現在、大手菓子メーカーは「スポーツとお菓子」というテーマで、イロイロなアプローチを試みている。
それを現実化させたのが、駄菓子メーカーというのも興味深い。
あ!学生時代、部活の帰りにコンビニの駄菓子コーナーに寄って食べていたのか!?内村選手。

ロードサイド店とガソリン

2008-08-21 11:48:22 | マーケティング
原油価格が、やや落ち着きはじめている。
というより、心持下がり始めたようだ。
我が家の近くのガソリンスタンドでは、先月末にはレギラーガソリンが180円を越えていと思うのだが、今週くらいから170円台後半の価格になっていた。

丁度お盆の頃、ガソリンスタンドについては、「原油高騰と消費者の買い控えによる、板ばさみ状態」にあるということが言われていたように思う。
原油高騰によるガソリン価格が毎月のように値上がるため、消費者も自家用車の利用を極力減らすという自衛手段に打って出たのだ。
これは、これで仕方がないというか、当然のことだろう。
財布の中身は増えないのに、あらゆる物が値上がるのだから、削れるトコロは極力削る、というのは当たり前だろう。
しかし、コレではガソリン消費は伸びない。
伸びないどころか、減収となってしまったガソリンスタンドも多かったようだ。
石油元売各社からは、値上がった価格でガソリンを仕入れても、利益を度外視し値引きをしないと、ガソリンが売れないという状況にガソリンスタンドが追いやられてしまった格好になったのだ。

もうひとつ、ガソリンの値上げで厳しい経営を迫られているトコロがある。
それが、郊外に駐車スペースを多く確保している、ロードサイド店と呼ばれるファミレスやショッピングストアーなどだ。
日本の自動車の普及にともない、目だって増えてきた形態の店舗でもある。
このような店舗は、「クルマ利用者に便利な店作り」がされている。
そのため大規模駐車場を完備し、買い物荷物はお店のショッピングカートを押して、自分のクルマのところまでいけるようになっている。
昔の商店街のように、いちいち商品を買い物カゴに入れ、重たい荷物を持ち歩く不便さがない。
そして、大型店舗にはあらゆる商品が揃っているため、1箇所で買い物が済むという利点もある。
今の生活スタイルに、便利な形態だとも言える。

しかし、それも「クルマ」があってはじめて成り立つ。
そのクルマの利用頻度が下がれば、当然このようなロードサイド店の経営も厳しくなる。
ガソリンの値上がりは、決してガソリンスタンドと生活者だけの問題ではないのだ。

駅前の商店街は、既にシャッター通りとなり店舗もまばらとなってしまった。
かつてのような、「毎日の買い物の便利さはない」といえる。
まして住宅街と駅前商店街の距離は、近くない。
この傾向は、「クルマが足代わり」となっている地方都市の方が顕著だ。
我が実家などは、駅前商店街までバスで20分、近くの生鮮スーパーまで自転車で5,6分というのが現状だ。

この現状に、政治家や経済人たちはどんな答えを出すのだろうか?
ということを、「週刊プレイボーイ」をコンビニで立ち読みしながら考えたのだった。