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チョとしたポイントを突いたテレビCM-エバラ黄金の味-

2007-04-12 21:18:57 | CMウォッチ
最近のテレビCMで、「今の社会を突いたCMだな~」と感じるモノがある。
それがエバラ食品の「黄金の味」だ。
この商品は言わずと知れた「焼肉のたれ」。
それも「焼肉のたれ」という調味料(?)でも、老舗になりそうなくらいスタンダードと言うか、30年以上前からある商品だ。
と同時に、「焼肉のたれ」=「エバラ」というイメージを、ある程度定着させた商品でもある。

これまでのテレビCMは、「家庭で焼肉」というコンセプトから外れることなく、家族でバーベキューやお父さんが、良いお肉を買って帰って家族で焼肉(この場合、何故かお母さんの姿が無い)と言う場面設定をしてきた。
そして今回は、お母さんが焼肉店で生ビールを2つ注文すると、お父さんが「今日、俺クルマだぞ」と、自分が飲めないことを伝える、と言う内容のモノだ。
もちろん、お母さんの注文した2つの生ビールはお母さんが飲むため。
お父さんは、お母さんが美味しそうに生ビールを飲むのを悔しそうに見ている・・・だから、家で焼肉をしよう!と言うストーリーになっている。
CMの最後には、ご丁寧に「飲酒運転はやめましょう」というテロップが、さり気なくついてくる。

このストーリーの組み立てこそ、昨年(以前)からの「飲酒運転」という社会的問題点を提議しながら、商品へと結び付けるというこれまでと少し違ったアプローチであり、「家庭で焼肉」というメリットを上手に提案しているといえるのではないだろうか。
専門店の焼肉は、確かに美味しい。
焼肉後のご飯や麺などのシメのメニューなども、個々のお店の味があり甲乙つけがたいと言う方も少なくないだろう。
何よりもビールとよく合うのが、焼肉だ。
そんな場面を理解しながら、今の社会的問題点を提議しつつ「お店の焼肉には、負けないですよ」と訴えかけてもいるのだ。
これまでの「家庭で楽しく焼肉」というアプローチから、「だから、家庭で楽しく焼肉」という家庭での団欒+メリットと理由を伝えるCMだと思う。