はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

菜の花の沖

2006年03月30日 | ほん
 明石海峡をイメージしてみました。むこうが神戸、こちらが淡路島。
 妹尾河童さんの『少年H』は昭和20年代の神戸が舞台になっています。絵を描くことを将来の職業としたいとおもっていた少年H(妹尾さん自身)は海に浮かぶ船をよく描いたそうです。ところが戦争が厳しい状況になってきて「海を見ていてはいけない」という法律ができたそうです。船をしらべるスパイだ、というわけです。なんともおかしくておそろしい法律です。
 菜の花畑は「なたね油」をとるために昔はたくさんありました。その肥料として「大量の魚」が必要だというのです。ふしぎですね。その知識を得たのは司馬遼太郎さんの『菜の花の沖』という小説。主人公は淡路島生まれの船乗り高田屋嘉兵衛。江戸時代の実在の人物です。嘉兵衛は長距離貨物船の大将として瀬戸内海を西へ行き関門海峡をまわり日本海を北上して北海道へいきます。そして「大量の魚」を仕入れてまたもどってくる。それが彼の仕事でした。なんとも男らしい仕事ですね。かっこいい。
コメント
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