~ 恩師の「心行の解説」上巻より ~
講演 四
「かくのごとく 万物すべて生命にして
エネルギーの塊なることを悟るべし」
先の続き・・・
自分が偉いと自ら認めてしまいますと、
人様から何を言われても、
「お前のようなあかん奴が何を言うとるか、
わしは何でも知っているのや、お前のような
分からん奴がわしに何をごたごた言うか」と、
もういっさい人の言葉が耳に入らなくなり、
この時、魂が暴走していきます。
魂の暴走族、これが増長慢です。
私たちは悪魔といえばどんなに恐ろしい顔をしているか、
サタンといえばどんなに恐い奴かと思っておりますが、
サタンとは私たちが万難を排しても
乗り越えなくてはならない偽我のことです。
自分さえよければ人はどうでもよいという「
偽我」こそが悪魔です。
この偽我と、私たちの肉体の五官から求めるものが
悪魔です。
人は目で綺麗なものを見れば気持ちがよく、
嫌いなものを見ればいやだなと思います。
耳には快いことを聞きますと心地がよいものです。
私の場合でしたら、
皆さんから「先生」「先生」といわれて
上にのぼらないように努めていますが、
ついいい気になってしまって、
その中のある人が「長尾さん」といってきましたら、
「お前、おかしなこというな、
そんなこと言うんやったらもう来るな」といって
増長慢になります。
耳も大事なものであり、聞いたことで左右されますと、
自分の知らない間に増長慢になります。
また自分の耳で確かめずに人の言うことを信じては
いけません。
その時は心の悪魔に支配されてしまいます。
口も同様です。
舌に感じのよいおいしいものを食べた時、
「ああおいしいなあ、もっと食べたい、
もっと食べよう」と言ってパクパク食べていますと、
今度は身体の中から壊れて病気の原因となります。
にがいもの、嫌なものが口に入りますと、
吐き出してしまいます。
鼻も同じです。
この肉体も同じです。
肉体に触れて心地よいものはいいのですが、
針で突かれたり、
焼け火箸を当てられたり、
切りつけられたりしましたら、これは叶わないです。
五官とは私たちの肉体舟を保存し、
保護するために与えられている道具です。
医学的にいいますと、肉体の中に神経がありますね。
神の経(みち)と書きます。
神経は全身隈なく張り巡らされており、
その根本は脳細胞です。
この脳細胞は、もしコンピューターを作りましたら、
大きなビルディング一つほどの機械を詰めないと
脳ができないくらい精妙な機械なのです。
しかもこのコンピューターは頸椎から
全身に配線されており、
この配線された線が神経です。
~ 感謝・合掌 ~