恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
前世の親子が今生で嫁姑となる
先の続き・・・
というのは、
苦しんで苦しんで苦しみ抜いた時、
ふと前世のことを思い出したそうなのです。
この二人は前世においてなんと実の母と娘だったのです。
それも娘さんのほうは非常なお母さん子でして、
お母さんが好きで好きでしょうがなく、
一生、いっしょに暮らしたかったのです。
ところが、いよいよお嫁に行く時になりました。
どうしても母と別れて暮らさなくてはなりません。
この娘さんは今度生まれ変わったならば
一生お母さんの面倒を見たいという思いを残して、
後ろ髪を引かれる思いでお母さんと別れて、
嫁ぎ先に行かなくてはなりませんでした。
一生、お母さんといっしょに暮らしたいという、
その執拗なまでの愛が、
今生でまた再びこの深い因縁で
結ばれた二人がめぐり逢うという形で現れたと
いうわけです。
それも、此の度は親子ではなくて、
嫁と姑という間柄でのめぐり逢いでした。
しかも、憎しみ合う嫁姑としてです。