ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

かわいそうなべラドンナ?

2006年08月14日 | 指輪物語&トールキン
旅行写真も指輪関連はもうネタ切れで、これで最後になります。・・・ってこれ指輪関連か?(笑)
ニュルンベルクのカイザーブルク(神聖ローマ皇帝の居城)の博物館にあった当時のヘルメットのひとつです。なんだか観たことあるような形だなーと思って(笑)
当時の武器を色々見ていると、人を沢山能率良く殺すために知恵を絞って作られたものなんだなあ・・・と思ってなんだかうすら寒かったです。
映画で使われた武器は、そういう中世の武器を模していながらも、どこかそういう恐ろしさを感じなかったのですが、やはり作られた目的が違うからなのでしょうか・・・

さて、昨日行方不明になったトゥック翁の息子のことをガンダルフは知っていたのか、という疑問にちょっと触れましたが、トゥック翁の子供について、ガンダルフがもうひとつ気になることを言っています。
「ホビット」の冒頭で、ガンダルフがビルボの母のべラドンナのことを「かわいそうなべラドンナ」と言っているのですね。
何がかわいそうなんだろう、べラドンナにはどんなエピソードがあったんだろう・・・というのが気になるところです。
これが書かれたときにはまだ「指輪物語」の構想は全くなかったはずですし、トゥック家についてそんなに深く考えていたはずでもなかったとは思うので、「何かあった」というのは深読みしすぎかなとは思いますが。
トールキンにとって、トゥック家とトゥック翁は、父方よりも親しみ深かった、母方のサフィールド家と母方の祖父がモデルらしいので、単につまらないバギンズ家の男と結婚してしまったことを「かわいそう」と表現していたのかもしれません。
表面的には袋小路屋敷で幸せに暮らしていたべラドンナですが、実は心の中では何かを失ったまま暮らしていたのかもしれません。例えば「冒険」とか・・・
いや、べラドンナもビルボ同様、心の中に冒険への憧れを持ちつつも、平穏なホビットとして暮らすことを望んでいたかもしれません。とすると「かわいそうな」というのはガンダルフの勝手な感想?なのかもしれません。
でも、実際のところはどうだったんでしょう。トゥック翁と親しかったガンダルフ、トゥック翁の子供たちとも親しかったと思うのですが、べラドンナとはどうだったのでしょうか。べラドンナもガンダルフの冒険の話に心を躍らせていたのでしょうか? 行方不明になった兄(弟かも?系図ちゃんと見てから書けって(汗))とは仲が良かったのでしょうか?
それとも、三美人と歌われ、バギンズ家から求婚されるくらいなのですから、そんなに変わり者ではなかったのかも・・・そういう意味でガンダルフに「かわいそうな」と言われていたのかもしれませんが・・・
このあたりもなんだかとても気になってしまうのです。
でも、トールキンはどちらかというと第一紀、第二紀のエルフやヌメノールの話を書くことの方に重きを置いていましたから、そこまでの設定はきっと考えてなかったかもしれません。
あ、でも幻のエピローグではサムの子供たちのことまで設定して書いてたんだよなあ。とすると、べラドンナやトゥック翁の子供たちのこともある程度は考えていたかなあ。少なくとも系図を作った時点である程度は考えてたでしょうね、きっと。
ホビットではエラノールの子供たちのことも気になってます。系図には名前が出ていませんが、長男はエルフスタンだとか、娘にフィリエルという子がいるとか、頭の中にはある程度の設定はあったみたいなので。
こんな風に色々と気になる設定を作り散らして(汗)読むものの心をひきつけるあたり、やっぱりトールキンはすごいなあと思います・・・
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