ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ガンダルフの普通の名台詞集その4

2007年02月15日 | 指輪物語&トールキン
ガンダルフの名台詞RotK編後編です。
まずは最終戦略会議での台詞。

「(略)じゃがこの世の時の流れをすべて支配するのがわしらの役目ではない。わしらの役目はわしらの置かれた時代のためによしらのよく知る田野の悪を根絶すぺく持てる力をつくすことであり、そうしてこそ後代に生きる者たちがきれいになった土地で耕作ができようというものじゃ。その時の天気までは責任が持てぬが。(略)」

前回書いた「中つ国の執政」発言(「わしもまた執政ですからな」のことですが)と同じく、為政者(かな、この場合・・・)のあるべき姿を語っているように思います。こういうのもキリスト教的、なんでしょうかね?
そしてその後のこの台詞もとても好きなんです。

「(略)わしらは指輪は持っておらぬ。叡智の極みか、大愚の果てか、それは消滅させられるべく遠く送られた。(略)」

フロドに指輪を捨てるという使命を任せたことがいかに大きな賭けだったのか、ということを感じさせる言葉です。
それも、フロドとサムだけに行かせるつもりではなかった、不可抗力だったというあたりに、何か大きな力を感じるように思います。運命でも、信じている人にとっては「神」でもいいと思いますが。
今手元に指輪があったらどうしていたかわからないけれど、指輪は行ってしまった・・・このあたりの運命の力というか、導かれているような感じが私は好きなのですが。
映画では皆でフロドを送り出しちゃってるので、あれはあれで感動的な気もしますが、原作とは違うな~と改めて思いますね。

続いては、ホビット庄に帰る途中、フロドたちと別れる前の言葉です。

「(略)お前さんたちにはまだわかっておらんのかな? わしの時は終わったのじゃよ。ことを正すことも、あるいはみなに力を貸してそうさせることも、もはやわしの任務ではないのじゃ。(略)」

一度死んだガンダルフが、白のガンダルフとして送り返されてきたのは、中つ国を救う手助けをするためだけだったんだ、だからもうガンダルフとはお別れなんだ・・・と思って悲しくなってしまいます。というのは初めて読んだ時には全く思わなかったことですが・・・

そして、灰色港での最後の名台詞。

「(略)では親愛な友人たちよ、いよいよここなる大海の岸辺において、中つ国でのわしらの仲間の縁が終わることになった。恙なく行かれよ! わしはいわぬ、泣くなとはな。すべての涙が悪しきものではないからじゃ。」

台詞らしい台詞があまりない灰色港で、最後の締めの言葉がこのガンダルフの言葉ですね。(一番最後はホビット庄に戻ったサムですが)
ガンダルフらしいな・・・と思いつつもやっぱり切なくなってしまいます。
原作ではガンダルフとホビットたちの別れが描かれてなかったのが残念だと思っていたので、映画のガンダルフはちょっと嬉しかったですね。(ギムリの台詞も混ざってたし(笑))
でも、感情的な描写をしていない原作の灰色港も、読んでいてしんしんと悲しみが染みて来るというか・・・やはり原作には原作の良さがありますね・・・

ガンダルフの名台詞、RotKが多いなあと実感しました。せっかち名台詞はFotRが多いというのも、ガンダルフの変化を感じるなあと思いました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ガンダルフの普通の名台詞集... | トップ | 朗読CDその6 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

指輪物語&トールキン」カテゴリの最新記事